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人相書
「人相書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人相書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
眼と鼻のあいだで産湯《うぶゆ》を使った奴です。なにしろ破牢は重罪ですから、すぐに
人相書をまわして詮議になりました。前に申した通り、石が流れて木の葉が沈む一件はこ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
しは一寸法師といっても好いほどに背が低い上に、髯などはちっとも生やしていないで、
人相書とは全く違っているものですから、官兵は碌々に取調べもしないで立ち去ってしま....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
「とにかく……まあとにかく、私から係へよく話をして置きましょう。それで、博士の
人相書や――写真があれば更にいいですね――それから失踪の時刻やそのときの服装、そ....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
百年も、毎日毎日人形の顔はしらべているのじゃからなあ。それに、その桃盗人の人形の
人相書というのが、ちゃんとあるのじゃ」 「本当かね」 「本当じゃとも、その桃盗人....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
はあ、そうですか。すると、たしかに乗っているわけですね。では、そっちにその二人の
人相書かなんかありませんか。ええ、何ですって。写真、それは素敵です。では、すぐそ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
う、これはね、ここから飛騨の高山の方へ行ったんだよ。今は止めていても兇状持で随分
人相書の廻ってるのがあるから、迂濶な事が出来ないからさ。御覧よ、今本願寺|参が一....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
を持ち、素足に白鼻緒の藁草履を穿いて私の先きに立たれたのでした。序でにお爺さんの
人相書をもう少しくわしく申上げますなら、年齢の頃は凡そ八十|位、頭髪は真白、鼻下....
「飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
、どんなに名前を変え生国を偽っていても一目で知れる筈である」 という注目すべき
人相書様の注釈がついているのです。 これによって考えると、ヒダ王朝の王様の系統....
「切捨御免」より 著者:坂口安吾
方をくらます方法としては、当然こんな方法が用いられる筈で、二月十日ごろというと、
人相書などが廻って、似た人間がヤタラとひッぱられた頃ではないかと思われるが、犯人....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
れを、きいて、どうなさるのです」 敵意がこもったので、青木は嘲笑で応じた。 「
人相書をまわすんですよ。探ね人。家出娘。二十歳」 「大庭さんのお指図で、北川さん....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
はその人をよく知っていると言った。さらに少なからず驚いたことには、私にかの船長の
人相書をあたえた。それは船長がやや少し若く描かれているほかは、この日誌に記された....
「犬神娘」より 著者:国枝史郎
まして、行くところに捕吏らしい者の姿が、充ち充ちておるというありさまであり、その
人相書も各地に廻されていて、これを捕えて申し出る者には、恩賞は望みに任すとまでの....
「紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
突き付けた。 若衆は無言で受け取って月の光で透かして見たが、 「や、これは某が
人相書き!」 「今夜のお礼に差し上げ申す――貴殿の今宵の働きに懲りて、白縮緬組の....
「真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
る人から頼まれましたのですが」と友は刺を通じた。我々は彼の部屋に通された。橋本が
人相書に依って訪ね出した所の、その人相の所有者は悠然として我々の前に現われたので....
「二階から」より 著者:岡本綺堂
そろ白んで来た。死体は仰向に横えて、顔の上には帽子が被せてあった。 とにかくに
人相書を認める必要があるので、一人の少尉がその死体の顔から再び帽子を取除けると、....