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「人道主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人道主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
ば本望なんですが――どうせ我々の書く物なんぞが、売れる筈はありゃしません。何しろ人道主義と自然主義と以外に、芸術はないように思っている世間なんですから。」 「そ....
片信」より 著者:有島武郎
会|矯正《きょうせい》の規矩《きく》標準をもってみずから任じていた中流知識階級の人道主義者」を三種類に分け、その第三の範囲に、僕を繰り入れている。その第三の範囲....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の輪廓で、また、顔の諸器官も相応して、それぞれに端正な整いを見せていた。総じて、人道主義者特有の夢想に乏しい、そして、豊かな抱擁力を思わせるものがあった。博士は....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
げ、藪草にうずもれようとも、あわれな憑依妄想から黒人を救いだそうとする――座間は人道主義の戦士だった。そうして、六年あまりもモザンビイクで暮すうちに、彼はカーク....
志賀直哉氏の作品」より 著者:菊池寛
総括している氏の奥底の心は、飽くまでヒューマニスチックである。氏の作品の表面には人道主義などというものは、おくびにも出ていない。が、本当に氏の作品を味読する者に....
超人間X号」より 著者:海野十三
のか。それは人道《じんどう》に反するじゃないか。早く服を探してやらないのか」と、人道主義をふりまわしたので、若き人道主義の足柄警官は、ようやくわれにかえって、す....
愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
意志が織りこまれているものである。この天然と生命との機微を無視するキリスト教的、人道主義は、簡単に、一夫一婦の厳守を強制するのみで、その無理に気がつかない。それ....
学生と教養」より 著者:倉田百三
動にまで刺衝したのは、同主義の唯物的必然論にもかかわらず、依然として包蔵している人道主義的思想のためであったのだ。正義をもって社会悪を克服するという倫理的な根拠....
「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
リズムである。 菊池寛の感想を集めた「文芸春秋」の中に、「現代の作家は何人でも人道主義を持っている。同時に何人でもリアリストたらざる作家はない。」と云う意味を....
子をつれて」より 著者:葛西善蔵
精力の、如何なる運命をも肯定して驀地らに未来の目標に向って突進しようという勇敢な人道主義者――、常に異常な注意力と打算力とを以て自己の周囲を視廻し、そして自己に....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
めるや否や、このような場合にありがちの習いである過度な行動を、即時禁止するだけの人道主義を持っていた。牧師と教会には手をつけず、三千の尼僧は、きわめて鄭重に奥地....
芸術は生動す」より 著者:小川未明
人々でなければならない筈です。芸術家の貴い信念はこゝに萌芽します。彼等のすべてが人道主義者として、また殉教的な敬虔な心の持主として、人生のために戦うに至るのもこ....
民衆芸術の精神」より 著者:小川未明
らば、また破壊するものがあったならばという偉大な握り固められた拳がある。斯くして人道主義の最も敬虔にして勇敢な戦士の赤誠を心ある人々の胸から胸へ伝えている。 ....
反キリスト教運動」より 著者:小川未明
気鋭の学生であり新思想家であるのを見ても、奴隷化した宗教に対する反感と、いわゆる人道主義と愛というものに対する冒険と憤激とであると見るのが至当であろう。然も現下....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
島生馬君の携えて来たのが『白樺』の創刊号であった。それから時代が次第に浪漫派から人道主義に転々して行ったものだったな。それにいわゆる新感覚派の芸術といえそうな開....