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人間嫌い
「人間嫌い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人間嫌いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
葉なきその醜怪な面相には千曲川の河童も憐憫の余り死に、老醜そのものの如き怪しげな
人間嫌いの仙人|戸沢図書虎も、汝極醜の人よと感嘆して、鳥人の思想及びその術即ち飛....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
理性的な存在理由があったのである。スウィフトの『ガリバー旅行記』やモリエールの『
人間嫌い』やゴーゴリの『検察官』が当時の社会との関係に於て極めて合理的で理性的で....
「黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
だ。私には、彼がなかなか教育があって、頭脳の力が非常にすぐれているが、すっかり|
人間嫌い《ミザンスロピー》になっていて、いま熱中したかと思うとたちまち憂鬱《ゆう....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
この燻製肉を一度|喰えば、あたかも阿片において見ると同じ麻痺的症状を来し、絶対的
人間嫌いが軟化し、相対的
人間嫌いと変るという文字通り苦肉の策を含んだものであった....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
深いやり方だ。人々をあまり近くで見ると、僕は人間|嫌《ぎら》いになる。しかも僕は
人間嫌いにはなりたくないのだ。僕は人間を愛したい、君たちをみんな愛したい。ああ僕....
「孤独者の愛」より 著者:豊島与志雄
う。然し、どうして女と限るのであろう。男嫌いと言ったってよいではないか。いっそ、
人間嫌いと言ったってよいではないか。 この、所謂女嫌いな私が、あの、所謂男嫌い....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
レンジール城に生れた人の中では珍らしい美男であった。しかし彼の俊厳な徳は遂に彼を
人間嫌いに変じた。彼はこの城の先祖の不正直なことを知って怏々として楽しまなかった....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
ませんか。ええそうです離座敷の中へ。……つまりお父様は狂人なのです。それもひどい
人間嫌いの。ところでお母様はどうかというに、猫可愛がりに私を可愛がってお父様へ接....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
と力を合わせて、事を行なおうと致しませぬのには、理由があるからでございます。……
人間嫌いだからでございますよ、世間嫌いだからでございますよ。でもどうして私のよう....
「決闘」より 著者:神西清
着た、同じ背丈の、とても若い二人の士官ボイコとゴヴォローフスキイと、ひどく痩せた
人間嫌いの医師ウスチモーヴィチとである。医者は片手に何かの包みを提げ、片手を後ろ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
一課長で、緻密な頭脳と着実な性格を持ち、これまでに様々な難事件を解決して来たが、
人間嫌いかと思われるほどの黙り屋で、庁内では誰一人真名古の笑った顔というのを見た....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
達があってもいい所かも知れない。一人うらぶれたように帰って行くのは、孤独なのか。
人間嫌いか。 信吉は雨に濡れていたので、雨に濡れているらしい男の大股で、冴子の....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
ちがいで、反省反省で骨身をけずられています。……そうした手合いは、愚痴をこぼす、
人間嫌いを標榜する、病的なほど人の悪口をいう、人に近づくにも横合いから寄っていっ....
「イグアノドンの唄」より 著者:中谷宇吉郎
マローン君の手記から成っている。チャレンジャー教授は、癇癪《かんしゃく》持ちで、
人間嫌いで、時々狂暴性を発揮する人物である。学界からも倫敦《ロンドン》人からもひ....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
逃げていた。僕は厭人家と見なされるようにするより他に仕様がなかった――実は少しも
人間嫌いでは無い僕が!――その後僕が変化したのは、一人の親愛な、可愛らしい少女の....