人面[語句情報] » 人面

「人面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
女房の夢枕に、良秀《よしひで》の娘の乗ったような、炎々と火の燃えしきる車が一輛、人面《じんめん》の獣《けもの》に曳かれながら、天から下《お》りて来たと思いますと....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
すまいが、寒中でもやはり湯巻き一つで、紛々と降りしきる霙《みぞれ》の中を、まるで人面の獺《うそ》のように、ざぶりと水へはいると云うじゃありませんか。一度などはお....
酒中日記」より 著者:国木田独歩
て来たお金でしょう。そんな思《おもい》のとッ着いた金なんか借りたくないよ。何だね人面白《ひとおもしろ》くも無い。可いよ今蔵が帰って来るの待っているから。今蔵に言....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
だ」という宣伝のようだった。塾生がホールへ顔出ししないということで、あいつらは聖人面の偽善者だという眼で見られていることに気が付くと、豹一はある日敢然としてホー....
食魔」より 著者:岡本かの子
いる癌の瘤へ、油絵の具で人の顔を描けというのである。「誰か友だちを呼んで見せて、人面疽が出来たと巫山戯てやろう」鼈四郎が辞んでも彼は訊入れなかった。鼈四郎は渋々....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
はそのまま死んでしまったが、その髪は朱のように赤く、その眼は頭の上に付いていた。人面瘡 数十年前のことである。江東の或る商人の左の二の腕に不思議の腫物が出来た....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
、僕のための送別会があった時、僕は頭を一分刈りにして顔を綺麗にそって、すっかり囚人面になって出かけて行った。そして室の片隅のテーブルに座を占めていたが、僕のすぐ....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
それは解せるがかんかん虫、虫たあ何んだ……出来損なったって人間様は人間様だろう、人面白くも無えけちをつけやがって。 而して又|連絡もなく、 お前っちは字を読むだ....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
を釣り上げ眼をいからせ唇を左右に痙攣させ、憤怒の形相を現わしている様子が、奇病|人面疽さながらである。ヒ、ヒ、ヒという笑い声はその口から来るのであった。 そう....
星女郎」より 著者:泉鏡花
い、し得なかったんです――お先達、」 と何か急きながら言淀んで、 「話に聞いた人面瘡――その瘡の顔が窈窕としているので、接吻を……何です、その花の唇を吸おうと....
二重人格者」より 著者:小酒井不木
ただ父方の曾祖父が、お月様を猫に噛ませようと長い間努力して成功せず、疲労の結果、人面疽にかかって死んだということがいささか注目に値するだけである。 母が芝居好....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
重くて、不器用で、単調なのだ。 ソシアル・ダンスの天才は日本人だよ。 一人面白いダンサーがいた。 売れざるダンサーなのだ。 よく肥えた、ノッソリとし....
妖怪学」より 著者:井上円了
すということあるも、火に属す日なるより連想したるものならん。また、人相見の書に、人面中、鼻を山とし、口を海と立つるゆえに、口と鼻との間のくぼみある筋は、これを山....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
聞紙法違反によって四度も罰金刑に処せられているではないか! 俺は知っている、彼は人面獣身の男であって、資本家を困らせて悦んでいる男である。彼は売国奴であり、労働....
熟語本位英和中辞典」より 著者:斎藤秀三郎
“Gulliver's Travels”中にある)人(の形を有する)獣。(より)人面獣性の人、下劣漢。 Yak(ヤック)【名】牛。 Y〔a:〕'lu(ヤールー)....