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「什器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

什器の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渦巻ける烏の群」より 著者:黒島伝治
そこでどうしたか。結局、こっちの条件が悪く、負けそうだったので、持って帰れぬ什器《じゅうき》を焼いて退却した。赤旗が退路を遮った。で、戦争をした。そして、ま....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は判りませんが、ともかくも古い物で、わたくしも一度見たことがあります。今でも寺の什器になっている筈ですから、あなたなぞは一度御覧になってもいいと思います。いや、....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
して行こうという動向は道徳とはいえないだろうか。クルーソーが彼の為めに難破船まで什器食料を求めに行ったのは、彼自身に取っての道徳ではなかったろうか。然しクルーソ....
深夜の市長」より 著者:海野十三
の邸は、恐るべき暴漢の一味によって襲撃された。暴漢は土足のまま闖入し、手当り次第什器を破壊し、婦人の寝室を襲い、吾輩を人事不省に陥れて手籠めにした。暴漢は貴重な....
蠅男」より 著者:海野十三
内の様子がハッキリした。ここはどうやら食堂|兼喫煙室らしく、それと思わせるような什器や家具が並んでいた。なんにせよ、どうも豪勢なものである。――若い警官は、相変....
少年探偵長」より 著者:海野十三
て調べた。秘密の大金庫も、壁からくりだして、すっかりあけて調べた。ありとあらゆる什器や家具を調べ、今は、壁をかるく叩いてまわっている。どこかに彼の知らない極秘の....
什器破壊業事件」より 著者:海野十三
の中には、時として訳の分らない言葉がとびだす。 とにかく、ギンヤこと風間光枝の什器破壊業の店開きは、こうして行われた。 そのとき光枝が感じたことは、物を壊す....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
私は室内をぶらぶら歩きはじめた。それから心を落ちつけ、目を皿のようにして、室内の什器を一つ一つ見ていった。その間に、白木の撃ちだす銃声が、しきりに私の心臓に響い....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
押せども蹴れども、開きはしなかった。 もう無体に癪にさわってきて、そこらにある什器家具を手あたり次第にぶち壊してやろうかと思い、まず卓子に手をかけたのであるが....
火薬船」より 著者:海野十三
、どこか。また、なぜこんなに、すっかり中国式になっているのか。日本人らしい装飾も什器も、なんにもないではないか」 岸隊長は、疑問のてんをついた。 「はい、本船....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
めて窓の外へおどりでた。 当直の人々や近所の人々によって火は消されたが、室内の什器はほとんど用をなさなかった。重要な書類はことごとく消失した。 人々は窓の外....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
けかえられることもみなよく知っているでしょう。 そればかりでなく、中村屋の家具什器等々、豪華を誇るようなものは一つもないが、どの品だって価が安いから体裁がいい....
作画について」より 著者:上村松園
におよび、土佐や浮世絵などをもくぐって来、それに附加して博物館とか神社仏閣の宝物什器、市井の古画屏風を漁り、それぞれの美点と思われるところを摂取して、今日の私流....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
思われた。その後しばしば余を訪問して遂に余の下宿に同宿した。その部屋には殆ど何の什器もなくって、机の上に原稿紙があるのと火鉢の傍に煙管が転がっているばかりであっ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
っといった通り釈迦牟尼如来の本堂費である。即ち堂塔|伽藍の修復費、燈明台その他の什器購入費、掃除費及び読経僧侶の手当でありますが、そのうちでも最も多く費用のかか....