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仇をなす
「仇をなす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仇をなすの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
擽ったい得意をひそかに感じていたのであったが、それがかえって逆作用を呈して自身に
仇をなす結果となったことは、何としても心外であった。 庸三も証文を取られたこと....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
氏来示には、陸中遠野地方で、草刈り誤って蛇の首を斬ると、三年経てその首槌形となり
仇をなす。依ってかかる過失あった節は、われの故《せい》じゃない、鎌の故だぞと言い....
「怪塔王」より 著者:海野十三
かわらず爆弾を怪塔の上に落すのは、まことに気のすすまないことでしたが、帝国海軍に
仇をなす怪塔は、たとえ一日でも、一時間でもそのままにしておけませんから、それゆえ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《しもじも》に訓諭を垂れたりする場合になると、売りこんだのろま清次の名がかえって
仇をなす。 商売用としてはそれで差支えないが、かりに従三位文部卿にでもなった場....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
何時まで問答しても無益なり」 と考え直して、手真似口真似して「己は決してお前に
仇をなす者ではない、漂流人で難儀して居る者である」ということを知らせますると、少....
「三国志」より 著者:吉川英治
安んぜんか、呉軍は、今日の雪辱を心に蓄えて、必ず兵気を養い、他日ふたたびわが国へ
仇をなすことは火を見るよりも明かなことだ。――よろしく使者桓楷の首を刎ねて、即座....
「三国志」より 著者:吉川英治
る。従事官|王累であった。 王累は、頓首して、 「たとえ漢中の張魯が、わが国に
仇をなすとも、それは疥癬(皮膚病)の疾にすぎぬ。けれど玄徳を引き入れるのは、これ....