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「仏領〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仏領の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
来りてこれを見贈遺多く数日にして富足るとある。これに似た一事を挙げんにアフリカの仏領コンゴー国では蟹(ンカラ)を海の印号とし虎に縁近き豹(ンゴ)を陸の印号としま....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
つは揚子江の流れをくだり四川省の宣賓《シュウチョウ》、一つはメーコン河をくだって仏領インドシナのメンヤンへ、それぞれ流れついたものがあったのです。 それは、古....
新生」より 著者:島崎藤村
は香港への航海中に書きにくい手紙を書く必要に迫られた。その機会を失えば、次の港は仏領のセエゴンまでも行かなければ成らなかった。 五十一 船....
戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
いが、その五日後である。船艙《せんそう》の覆《おお》いにまで黒人植民兵を満載して仏領アフリカから急航しつつあった運送船が、アルジェリアの海岸近くでドイツの潜航艇....
十二支考」より 著者:南方熊楠
る土人は、水に入る時|椰子殻《やしがら》に細孔を開けて男根に冒《かぶ》せる。また仏領コンゴーの土人は、最初男色を小蛇が人を嚥《の》むに比し、全然あり得べからぬ事....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
で帰った。 五 フランスの船は、海防《ハイフォン》とか西貢《サイゴン》とかの、仏領交趾支那の港に寄る。そして、そこからまた、満期になったフランスの下士官どもや....
氷河期の怪人」より 著者:海野十三
ヨーロッパへとぶには、どうしても、ヒマラヤ山脈にぶつかるのであった。ヤヨイ号は、仏領インドシナ某地点で、多量のガソリンやオイルを積みこんでから、ふわりと空へまい....
地球要塞」より 著者:海野十三
あったのである。 その位置は、南アメリカ大陸を西へ越した南太平洋にある、有名な仏領タヒチ島に近いところであった。布哇《ハワイ》島からいえば、丁度真南に当り、緯....
火薬船」より 著者:海野十三
の見当では、近くに海南島がありますが、まさか海南島へは、いかないでしょう。結局、仏領インドシナのハノイか、それとも、ずっと南に下りて、サイゴンへ入るか、そのどっ....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ンドレ・ジードの呼び声を聞くことが多いが、このモラリストのジードは、一方夙くから仏領南阿の奴隷制に於ける資本主義的機構に、その「文学的良心」を痛く衝かれたという....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
ど、度胸も相当だし……芝居気たっぷりな奴ですね」 「なにしろ、鬼も怖れるという、仏領カレドニアのアンチモー鉱夫を志願したほどで、それから欧州各地を流れ歩いていた....
魔都」より 著者:久生十蘭
前回では竜太郎とか、王様とか、友達扱いにして呼び捨てにしたが、これなる人物は、仏領印度支那に於て五千二百万の民草を統治する、至上至高の皇帝なのである。のみなら....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
を兄のごとく尊敬する。 がんらいこの一帯は英国の領地であるが、群島のうちには、仏領もあり米領もある。日本はこのうちの一島をも有せぬ、しかし進取の気にとむ日本人....
ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
ン博士は見ている。この一団の悪党《ギャング》の首領は、あのハノイ・シャンという、仏領東京支那から来た有名な狂人の犯罪者に相違ないというのだ。 仏蘭西領|東京支....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
辺に迂路ついてはいられない。では、これからどこへ行こうか。 周囲はことごとく英仏領諸島。蘭領も米領も、所詮ドイツ人にとっては安全の地ではない。いまこの地上に一....