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仕上げ
「仕上げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仕上げの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
をしたのも、決して偶然ではない。
しかし、内蔵助の不快は、まだこの上に、最後の
仕上げを受ける運命を持っていた。
彼の無言でいるのを見た伝右衛門は、大方《おお....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
には責任を持つことにも当らないからね。
追憶。――地平線の遠い風景画。ちゃんと
仕上げもかかっている。
女。――メリイ・ストオプス夫人によれば女は少くとも二週....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
「直《すぐ》です」と云う言葉が出かかっていた。しかし彼はそれよりも先に、ちゃんと
仕上げをした言葉を継《つ》いだ。
「主計官。わんと云いましょうか? え、主計官。....
「夢」より 著者:芥川竜之介
かだった。わたしは下宿へ帰らずにとりあえずMと云う家へ出かけ、十号ぐらいの人物を
仕上げるためにモデルを一人雇うことにした。こう云う決心は憂鬱の中にも久しぶりにわ....
「或る女」より 著者:有島武郎
いかが?……またゆっくりね……あ、愛さん、あなたお二階に行って縫いかけを大急ぎで
仕上げて置いてちょうだい、ねえさんがあらかたしてしまってあるけれども……」
そ....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
の人である。そしてその人の芸術は、当代でいえば、その人をプティ・ブルジョアにでも
仕上げてくれれば、それで目的をはたしたと言ってもいいような芸術である。芸術家とい....
「星座」より 著者:有島武郎
人です」
「先方はお前、今も浅田さんがいうとおりなかなか○持ちで、自分が貧乏から
仕上げたのだから、嫁は学問がなくてもやはり苦労して育ったしとやかなのが欲しいと、....
「美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
べた/\くつゝけて行くのである。が、これが又、非常な速さで、大概の花は五分以内で
仕上げてしまふ。 かうして花が出来上ると、客の抜いた籤と照合せる。が、勿論前に....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
めたということで始まるいろいろな創造伝説の中で最もよく知られており、また最もよく
仕上げのかかっているのはフィンランドのそれである。それはロシアのアルハンゲルスク....
「春昼」より 著者:泉鏡花
物を買い込んで、海から薪炭の荷を廻し、追々材木へ手を出しかけ、船の数も七艘までに
仕上げた時、すっぱりと売物に出して、さて、地面を買う、店を拡げる、普請にかかる。....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
ます、本磨にして、成程これならばという処を見せましょう、これから艶布巾をかけて、
仕上げますから。」 「止せ。」 滝太郎の声はやや激して、振放そうとして力を入れ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の祖父も神さまのお手伝として、そなたの手引きをして、是非ともそなたを立派なものに
仕上げて見せるから、こちらへ来たとて決して決して心細いことも、又心配なこともない....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
、鼠かも知れません」 僕は給仕の退いた後、牛乳を入れない珈琲を飲み、前の小説を
仕上げにかかった。凝灰岩を四角に組んだ窓は雪のある庭に向っていた。僕はペンを休め....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
そうかという処へ娘のお縫。母親の富とは大違いな殊勝な心懸、自分の望みで大学病院で
仕上げ、今では町|住居の看護婦、身綺麗で、容色も佳くって、ものが出来て、深切で、....
「活人形」より 著者:泉鏡花
ったら、十に九つはこっちの物だ。どうやら探偵が嗅ぎ附けたらしい。何もかも今夜中に
仕上げざなるめえ。その代り翌日ッから御大尽だ。どれ、ちょびと隠妾の顔を見て慰もう....