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「仕事場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仕事場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
目のあらい簾《すだれ》が、入口にぶらさげてあるので、往来の容子《ようす》は仕事場にいても、よく見えた。清水《きよみず》へ通う往来は、さっきから、人通りが絶....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
げた。砂は蹄鉄屋の前の火の光に照りかえされて濛々《もうもう》と渦巻く姿を見せた。仕事場の鞴《ふいご》の囲《まわ》りには三人の男が働いていた。鉄砧《かなしき》にあ....
星座」より 著者:有島武郎
って困りますよ」 計算だって研究の一つだい。道具を家で研《と》ぎすましておいて仕事場に来る大工があってたまるものか。いい加減な眼腐れ金をくれているのにつけあが....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
けてはいけない。 ○重要なあるいは困難な演技をシュートするときは必要以外の人間を仕事場に入れてはならぬ。 ○セットはたえず掃除せよ。しかし掃除していることが目立....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
僕の革鞄が置いてある。これに反対した方の壁ぎわは、少し低い板の間になっておやじの仕事場らしい。下駄の出来かけ、桐の用材などがうっちゃり放しになっている。八畳の奥....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
ばどこでもいい。降して呉れ」 私は綺麗な鋪道の上に下りた。だが何となく刑務所の仕事場を思い出させるようなコンクリートの路面だった。私は厭な気がした。 そこで....
金属人間」より 著者:海野十三
《べつむね》の建物があったのである。当主《とうしゅ》である彼、左馬太青年がそこを仕事場にえらんだことは、しごく自然であった。 不幸なことに――他人が見たら――....
地獄の使者」より 著者:海野十三
。死因ハ目下不明ナリ。頸部からの出血の量が少いのが気に入らない……。死体はわしの仕事場へ送っておいて貰いましょう。解剖は午後四時から始まり、五時には終る」 老....
空襲警報」より 著者:海野十三
舞いにいった帰り、思いがけぬひどい目にあったが、その疲を休めるいとまもなく、もう仕事場に出て、荷車の鉄輪を真赤にやいて、金敷の上でカーンカーンと叩いていた。そこ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
見える。角の障子の、その、隅へ隠れたらしい。 それは居間だ。四畳半、机がある。仕事場である。が、硯も机も埃だらけ、炉とは名のみの、炬燵の藻抜け、吸殻ばかりで、....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
した。大理石はアウレリウスの冴えた槌の音をそのままに反響した。彼は長い間、誰をも仕事場へ入れずに、一心不乱に仕事に努めていたが、ある朝彼はいよいよ仕事が出来上が....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
|行です。が、どの道、糸錦の帯で押立よく、羽織はなしに居ずまいも端正としたのを、仕事場の机のわきへ据えた処で、……おなじ年ごろの家内が、糠味噌いじりの、襷をはず....
註文帳」より 著者:泉鏡花
うに。」 「何、洒落じゃあねえ、まったくの話だよ。」と若いものは話に念が入って、仕事場の前に腰を据えた。 十九日 三 「昨夜ひけ過にお前....
雪柳」より 著者:泉鏡花
―麻布からは大抵の苦労じゃない、勿論断る法はありません。玄関さきの座敷へ通させ、仕事場の小刀をおいて出て逢いました。 (ああ、ああ、さてお久しいことやぞや、お懐....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
いう隙もありゃしますまい。古火鉢と、大きな細工盤とで劃って、うしろに神棚を祀った仕事場に、しかけた仕事の鉄鎚を持ったまま、鏨を圧えて、平伏をなさると、――畳が汚....