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仕手
「仕手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仕手の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
もお母さんも、お前さんの小さい中《うち》に死んで仕舞って、身寄頼りもなく、世話の
仕手もないのでお寺へ這入ったという事もありまするが、そうですか」
音「なにそう....
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
て、「このたび、殿の思召《おぼしめ》しによって、佐原惣八郎|放打《はなしうち》の
仕手その方に申しつくるぞ」といった。 甚兵衛ははっと平伏したが、その心のうちに....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
ご》がうちを出ると云うそうだ」 「馬鹿な」 「もし出られてしまうと、年寄の世話の
仕手がなくなる。だから藤尾に養子をしなければならない。すると宗近へでも、どこへで....
「行人」より 著者:夏目漱石
何とも云わなかった。
客のうちで赭顔《あからがお》の恰腹《かっぷく》の好い男が
仕手《して》をやる事になって、その隣の貴族院議員が脇《わき》、父は主人役で「娘」....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
へ入れてしまい、おまきに向い、 虎「今棟梁に話した所がねえ、大そうに悦んで、己も
仕手方を使い、棟梁とも云われる身の上で淫売を買ったと云われては、外聞が悪いから、....
「家」より 著者:島崎藤村
ことに従わんけりゃ成らん。どうかすると、彼奴は逆捩を食わせる奴だ……だから世話の
仕手も無いようなことに成って了う」 「一体、吾儕がこうして――殆んど一生掛って―....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
足に、めいぼうも思ふほどなくは、如何なる上手なりとも、未まことの花を極めぬして(
仕手)と知るべし。もし極めずは、四十より能はさがるべし。それ後の証拠なるべし。さ....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
郎、堺仙吉、一田彦次、藤原宏樹、古賀得四郎、柴藤精蔵、小田部正二郎、筆者(以上|
仕手方) 安川敬一郎、古賀幸吉、今石作次郎、金内吉平(以上|囃子方) 小嶺武雄、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
人はどうしたろう、今日はまだ見舞もしなかったが、清吉がいないとすれば、誰も看病の
仕手は無いだろう、燈火《あかり》もついてはいないようだし」 と呟《つぶや》いて窓....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
剥ぎ取られ、奪われて、誰一人見張っている者もなければ、泣いてやる者もなく、世話の
仕手もないままで、この男の死体が横わっていた。 スクルージは精霊の方を見やった....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、さて何から話し出していいか、米友が少しテレる。 米友が少しテレたので、弁信が
仕手役《してやく》に廻りました。 「米友さん、私は今、考え事をしていたところなん....
「農村」より 著者:宮本百合子
理想的に考えて居る事、都会に出れば、道傍の石をつかむ様に成功の出来るもの、世話の
仕手が四方八方にある様に思う事、食うに困る事等はない様に思う事等は、東京の生活を....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
る者まで入交って、腕力沙汰は、おい、何事じゃい。 双方聞合せて、仔細が分ると、
仕手方の先見|明なり、杖の差配さえ取上げそうもないことを、いかんぞ洋刀が頷くべき....