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「仕打ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仕打ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
のお》じしながら、それでいて、欲にかかるとずうずうしい、人のすきばかりつけねらう仕打ちを見ると、虫唾《むしず》が走るほど憎かった。しかしこんな思いをするのもきょ....
或る女」より 著者:有島武郎
拶《あいさつ》されて、部屋《へや》にも伺いに来ないでなれなれしく言葉をかけるその仕打ちにまで不快を感じながら、匆々《そうそう》三階に引き上げた。 それからはも....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
けている仁右衛門にとっては、この邪魔者の長居しているのがいまいましいので、言葉も仕打ちも段々|荒《あら》らかになった。 執着の強い笠井も立《たた》なければなら....
卑怯者」より 著者:有島武郎
ら、彼の足許から遠ざかって行った。そのことごとく利己的な、自分よがりなわがままな仕打ちが、その時の彼にはことさら憎々しく思えた。彼はこうしたやんちゃ者の渦巻《う....
星座」より 著者:有島武郎
いたのだ……ある好奇心なしにではなく……しかもとうとう教えずにしまった。そうした仕打ちの後ろには何んにもないといいきることができるか。……園はぐっと胸に手を重く....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
分に見くらべていたが、ふいと庭のほうへ顔をそむけてしまった。それは人をばかにした仕打ちとも思えば思われない事はなかった。二人は気まずく黙りこくってしまった。私は....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
、表に待たせてあった檻のような自動車の中に入れてしまった。僕はあまり思いがけない仕打ちに愕いて、大声で喚きたてたが、母親は不在だったし、それから生憎と森おじさん....
わがまま」より 著者:伊藤野枝
も彼女は少なからず軽蔑していた。彼女ははやくから叔父や叔母の自分とまき子に対する仕打ちを批評的な眼で眺めていた。彼女の慧い眼は、叔父のまき子に対する本能的なほと....
端午節」より 著者:井上紅梅
になって来た。彼女は近頃調子を合せず、いつも一人|極めの意見を持出し、押しの強い仕打ちがあるのを見てもよくわかる。五月四日の午前に迫って彼は役所から帰って来ると....
ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
がしくするように思った。ガルスワーシーが突如此の額を卸ろして来て景子達に差出した仕打ちは一つは宗教問題打ち切りの宣告でもあり、一つは印度女への無言の叱責でもあっ....
座右第一品」より 著者:上村松園
て、私の若い頃の女の絵の修業には、随分辛いことが沢山ありました。世間の目も同僚の仕打ちも、思わず涙の出ることが何度となくありました。そんな時は唯、今に思い知らし....
扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
に打ち解けられないものを持っているのではあるまいかなど、随分疑ってもよい、良人の仕打ちでないことはありませんのです。私がずっと年下の後添いの妻であるだけに、それ....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
心配しましたよ。ただ、何の事は無い、「素人で左様釣っては、商売人の顔を踏み付けた仕打ちだ、大抵好い加減に釣ってれば好いに」という、強談なのです。』 漁『上手な釣....
美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
か、最後には脅迫だとて、花の父を警官の手にお渡しになりました。 その冷めたいお仕打ちを花は心から恨みました。無念の歯を喰いしばりながら、散々考えた揚句、ある復....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
一時はもしかしたら? と疑ってみたのですが、仮りに親友が殺したにしても、その後の仕打ちが余りにも親切なので、恨む気にもなれなかった。どんな事であろうと、罪は一人....