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「仕損ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仕損ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
けて来るかもしれない。下世話《げせわ》のことわざにもある通り、急《せ》いては事を仕損ずる。しょせんは彼らを誅伐するにしても、今しばらく堪忍しておもむろに時機を待....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
とらしく結ぶ辻占《つじうら》があたればいつも吉《きち》である。急《せ》いては事を仕損ずる。小野さんはおとなしくして事件の発展を、自《おのずか》ら開くべき優曇華《....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
速条件を定めて其の上で着手致しましょう。多少の出来不出来こそあれ、万に一つも全く仕損ずると云う事は私の手腕にはないのですから」充分保証する言葉の中にも何だか腑に....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
柵を脱けて川を渡るのだ、水の中へ落してはならんぞ」 有「へえ/\大丈夫で」 大「仕損ずるといけんよ」 有「宜しゅうございます」 と低声でいうから判然は分りませ....
八人みさきの話」より 著者:田中貢太郎
郎兵衛は親実の家来で蓮池にいた。 「勝賀野は音に聞えた男じゃ、卒爾なふるまいして仕損ずるな」 元親は勝行に注意した。勝行は城を出て西のほうへ向った。 「土居殿....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、苦みを嘗《な》めるような口つきをしていって、門倉平馬を、ジッと見て、 「但し、仕損ずるにおいては、恥辱の上塗り――貴さま、二度と出入りを許されぬばかりか、きび....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
び、それに因って人を殺し、又それによって人を救うこともある。もし人を殺そうとして仕損ずる時は、かえっておのれを斃すことがある。 かつて南中に遊ぶ人があって、日....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
へ手を入れた。 「しかし待てよ」と呟くとそっとその手を抜き出した。「急いては事を仕損ずる。あぶねえあぶねえ」 と腕を拱み、権九郎の様子をじっと窺う。 権九郎....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
と、こういう寸法にきめてやろうじゃねえか―― まあ、待ってくんな、せいては事を仕損ずる、それにしても咽喉《のど》が火のようだ。 井戸はねえかな、井戸は……や....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
力の発動としては、その方法に、相当微細にして巧妙なるものがなければ、かえって事を仕損ずる。 伊太夫は、それを藤左に向って考えさせている。 十....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
ら、これよりおもむろにご高覧《こうらん》に供《きょう》します。……せいてはことを仕損ずる。……まあまあ、手前の凧あげでも見ておいでなさい。……仙波阿古十郎、これ....
乳を刺す」より 著者:邦枝完二
「親分、冗談じゃござんせんぜ。提灯はどうなりやすんで?」 「なア竹。せいては事を仕損ずると云うじゃねえか」 「だって親分。常吉でもなし、平太郎でもなし、鴎硯でも....