仕立て[語句情報] » 仕立て

「仕立て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仕立ての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一夕話」より 著者:芥川竜之介
る限り、あの女の教育に尽して来ました。どうか何事にも理解の届いた、趣味の広い女に仕立ててやりたい、――そういう希望を持っていたのです。それだけに今度はがっかりし....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
え向きの舞台だったのに違いありません。しかしあの外出する時は、必ず巴里《パリイ》仕立ての洋服を着用した、どこまでも開化の紳士を以て任じていた三浦にしては、余り見....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
かかると、忍駕籠《しのびかご》につき添うた二人の若党が、漁師たちを急がせて、舟を仕立てているのに遇《あ》った。やがて舟の仕度が出来たと見えて、駕籠《かご》の中の....
或る女」より 著者:有島武郎
たけの預金を引き出した。そしてその前の車屋で始終乗りつけのいちばん立派な人力車を仕立てさして、その足で買い物に出かけた。妹たちに買い残しておくべき衣服地や、外国....
或る女」より 著者:有島武郎
寄せてみましょう。あなた様は洗い髪でいらっしゃるなり……いかが、わたしがすっかり仕立てて差し上げますわ」 この思い付きは葉子には強い誘惑だった。葉子は一も二も....
星座」より 著者:有島武郎
った木材とがその長屋を巌丈《がんじょう》な丈け高い南京|下見《したみ》の二階家に仕立てあげた。そしてそれが舶来の白ペンキで塗り上げられた。その後にできた掘立小屋....
婦系図」より 著者:泉鏡花
はありゃしない。そりゃ有るよ。君、僕ン許の妹たちは、誰でもその註文に応ずるように仕立ててあるんだ。 揃って容色も好、また不思議に皆別嬪だ。知ってるだろう。生れ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
重んじさせるということ、知識よりも暗示を与えるということ、人間を私の所謂専門家に仕立て上げないことなど。 私は更に愛を出発点として男女の関係と家族生活とを考え....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
のらしく思われる。しかしこれらを批評的に取扱って一つのまとまった宇宙生成の伝説に仕立て上げようとしたものはなかった。言い換えればこれは畢竟伝説の形となって現われ....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
は、今は小使を志願しても間に合わない、慢性の政治狂と、三個を、紳士、旦那、博士に仕立てて、さくら、というものに使って、鴨を剥いで、骨までたたこうという企謀です。....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
に是非というのだ、この人に酌をしておあげなさい。」 「はい。」 が、また娘分に仕立てられても、奉公人の謙譲があって、出過ぎた酒場の給仕とは心得が違うし、おなじ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
。ほんとに私もあの時分に心得違いをしていたから、見処のあるお前さん、立派な悪党に仕立ててみようと、そう思ったんだがね。滝さんお聞き、蛇がその累々した鱗を立てるの....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の私達の人数はいつもよりも小勢で、かれこれ四五十|名も居ったでございましょうか。仕立てた船は二|艘、どちらも堅牢な新船でございました。 『一|同が今日の良き船出....
鴨猟」より 著者:芥川竜之介
に往った時である。何でも朝早く本所の一ノ橋の側の船宿に落合い、そこから発動機船を仕立てさせて大川をくだったと覚えている。小杉君や神代君は何れも錚々たる狩猟家であ....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
そこいらを散らかすのを忘れちゃいかんぜ。そこで俺はと……俺はドモ又をドモ又の弟に仕立て上げる役目にまわるから……おまえの画はたいてい隣の部屋にあるんだろう。これ....