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「仕置〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仕置の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠義」より 著者:芥川竜之介
渡守殿は、別して、林右衛門めを贔屓《ひいき》にせられるようでござるが、手前家来の仕置は、不肖ながら手前一存で取計らい申す。如何に当時|出頭《しゅっとう》の若年寄....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
建物の貧民学校から、総出でくる、すぐそばの海員地区からも、つながってくる、このお仕置台に首をはさまれている、さらし物の見物で、去年|竜舌蘭の大輪が咲いたときのさ....
野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ん百万というばらの花びらがいちどににおいだしたような香りが、ぷんぷん立ちました。仕置柱のまえにつみあげた火あぶりの薪に、一本一本根が生えて、枝がでて、花を咲かせ....
南地心中」より 著者:泉鏡花
責苦に逢うような中でも、身節も弛んで、恍惚するまで視めていた。あの………扉の、お仕置場らしい青竹の矢来の向うに……貴女等の光景をば。―― 悪事は虎の千里走る、....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
も今夜|言渡《いいわたし》があって見ると、二人は既に罪を犯したものと定められての仕置であるから、民子は勿論僕に取ってもすこぶる心苦しい処がある。実際二人はそれほ....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
感じたらしかった。 彼はまた見覚えのある路を見た。そこで少々変に思った。なぜお仕置に行かないのか。彼は自分が引廻しになって皆に見せしめられているのを知らなかっ....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
いました。今から六年前のちょうど今月今日召捕られまして、八月十九日に小塚っ原でお仕置を受けました鼠小僧次郎吉なんか、その五人の中には入って居りません。あんな野郎....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
は是非御座りませぬ。御心委せに致しまする。が、お情けには、人に見られぬ処にて、お仕置受けましょう。ここは未だ山の者の往来が御座りまする」と美少年は懇願した。 「....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
徘徊するは世のためにも良うござらぬ。搦め取って繋いで置くか、追い放すか。なんとか仕置きをせねばなりますまい。」 「いや、いや、捨てて置いたがよい。きょうのことは....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
屋の遺風の去らない其の当時にあっては、師匠が弟子を仕込む上に於いて、そのくらいの仕置きを加えるのは当然であると見なされていたので、別に怪しむものも無かった。勿論....
黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
を重ねて、その中から一人でも多くを救い出そうと努めたが、お常のほかには何うしても仕置を軽くする理由を見出すことが能なかった。 「もともとお内儀さんが悪いのでござ....
魚妖」より 著者:岡本綺堂
話していると、外では風の音が寒そうにきこえた。ふたりのあいだには、ことしの八月に仕置になった鼠小僧の噂などが出た。 そこへあたかも来あわせたのは、かの鈴木有年....
拷問の話」より 著者:岡本綺堂
、伝馬町の牢屋へ送られた。かれは通称を定蔵といって、先年大阪で入墨の上に重敲きの仕置をうけた者で、窃盗の常習犯人である。 大阪で仕置をうけてから、かれは同じく....
女侠伝」より 著者:岡本綺堂
それを看破して、揃いも揃った恩知らずめ、義理知らずめと、彼はまず周に対して残虐な仕置を加えた。彼は崔の見る前で周を赤裸にして、しかも両手を縛りあげて、ほとんど口....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
みだが流れ出すように、座頭は痩せた指で両方の眼をおさえた。平助もこのむごたらしい仕置に身ぶるいして、自分の眼にも刃物を刺されたように痛んで来た。彼は溜息をつきな....