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「仕込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仕込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
ならとにかく、さもなければ学問はまあ常識程度にしておいて、実地の方を小さい時から仕込むに限りまっさ』とこうだ」 そして惘《あき》れはてたという顔を母にしてみせ....
放浪」より 著者:織田作之助
社前に料理仕出し屋の一戸を構え、自分でも苦労人やと云いふらしているだけに、順平を仕込むのも、一人前の板場になるには先ず水を使うことから始めねばならぬと、寒中に氷....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
り出したんですよ」 女房の説明によると、富蔵は自分の飼っている白い仔猫に踊りを仕込むために、長火鉢に炭火をかんかん熾《おこ》して、その上に銅の板を置く。それは....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らにさまよっている野良犬のなかで、性質の獰猛らしいのを二匹も拾いあげた。暴い獣を仕込むのに馴れている彼女は、巧みに二匹の犬を教えて、自分の仕事に出る時にはかなら....
自叙伝」より 著者:大杉栄
と夕飯の時のほかは、めったに父と一緒のことはなかった。 それでも父は僕を軍人に仕込むことだけは忘れなかったようだ。父が日清戦争に行く前のことだから、僕がまだ九....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
題をひき起すのであろうが、寺子屋の遺風の去らない其の当時にあっては、師匠が弟子を仕込む上に於いて、そのくらいの仕置きを加えるのは当然であると見なされていたので、....
地獄の使者」より 著者:海野十三
ら、大寺さんのいわれる手品か奇術です。いや、手品や奇術や魔術でも、この缶にそれを仕込むことは不可能でしょう」 「しかし、この空き缶が一体どうしたというんだろう」....
日本文化私観」より 著者:坂口安吾
妹というのは、顔立の綺麗な女子を小さいうちに盲にして特別の教養、踊りや音楽などを仕込むのだそうである。支那人のやることは、あくどいが、徹底している。どうせ愛玩用....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
道に心得がなくては正しい推理をあやまりますぞ。なア、お梨江嬢。結城さんを名探偵に仕込むためにヨメを探してあげたいと思うが、どうだろう」 そこへ古田老巡査が慌た....
花咲ける石」より 著者:坂口安吾
祖父の治右衛門は法神の指折りの門下であったから、孫の剛胆沈着なのに舌をまき、剣を仕込むことにした。上達が早くて自分では間に合わなくなったから、法神に託したのであ....
博物誌」より 著者:岸田国士
て、それをアベルが指の先で押して行くのである。 そこで、私は彼と一緒に、蝸牛を仕込むのはなかなか骨が折れるということを頻りに話し合いながら、ふと気がつくと、彼....
妖婦」より 著者:織田作之助
道具を質においても雛段を飾り、娘には年中派手な衣裳を着せて、三味線を習わせ、踊を仕込むという町であった。そのために随分無理をする親もあったが、もっとも無理が重な....
夜光虫」より 著者:織田作之助
の唖が……?」 お加代は思わずきいた。 「そや、今日から青蛇団の一員や。おれも仕込むが、おまはんもよう仕込んだってくれ」 ガマンの針助は、キョトンと突っ立っ....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
がら、「放任教育だから行儀が悪くて困る、」と猫の頭を撫で撫で「が、本来猫に行儀を仕込むッてのが間違ってる、人間の道徳で猫を縛ろうとするのは人間の我儘で、猫に取っ....
放浪」より 著者:織田作之助
社前に料理仕出し屋の一戸を構え、自分でも苦労人やと言いふらしているだけに、順平を仕込むのにも、一人前の板場になるには先ず水を使うことから始めねばならぬと、寒中に....