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他動
「他動〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
他動の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「骨を削りつつ歩む」より 著者:佐左木俊郎
たのは、廿一の秋で、今から五年前の事である。そうと意志のきまるまでは、随分種々と
他動的に迷わされていたが、私を決心に導いてくれたものは私の病気だった。 私は廿....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
という語の持つ概念から考えてもわかるように、この語の原形、すなわち引き抜くという
他動詞の主格はいつの場合にも会社であり、俳優や監督は目的にしかすぎない。 引き....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
る所なく、ズバ/\と信ずる所を披瀝した。 支倉を検挙するに至った径路、死体其の
他動かすべからざる証拠についての弁明、支倉の自白等について、証人は澱みなく答えた....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
いるほど、この政治的利害という政党政治的結果を実は信用していないので、そこで一種
他動的な普通選挙的通念を通じて、無意識に、この政党即ちこの政党ファシズムを、支持....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
、次第に衰えて来る。官僚は段々と元来のただの官吏にまで、単なる行政技術家にまで、
他動的で非人間的でその癖横柄で繁文縟礼的な単なる事務の機械的な執行者にまで、萎縮....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
それと同じことに、いかに温和なる人間も、非常の時には、そうして、人間の権威を
他動物に向って示さねばならぬ時は、別人と見えるほどの勇気を、どこからか持ち来《き....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を言わない当世向きの性格を持ちながら、自分が自分としての巣を作ることを知らない、
他動物の掘った穴の抜けあとを探しては、おずおずとそこを占領して自分の仮りの住家と....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
この動物。 四十二枚を数えられているその歯。 北極熊だけが白い。その白さも、
他動物の白色は季節によって変るが、北極熊の白色は変らない。その北極熊の大きなのに....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ハシ、ミダリゴト、ミダリゴコチ、ミダリアシ等の用例が古くあるのである。また自動詞
他動詞の区別は絶対的でない以上、四段のミダルは平安朝以後のように
他動詞に限られた....
「切捨御免」より 著者:坂口安吾
という以上の断定は不可能であろう。 いかに首実検の証人たちが、記憶が不明確で、
他動的であるかと云えば、こゝにハッキリした証拠があるのである。九人だか十一人だか....
「うつす」より 著者:中井正一
がわかたれてくる。何か企画的に自動的に移す場合と、単にそこに投げだされる意味での
他動的な覆す場合がある。これが光の領域にあらわれる時、光の二つの方向としてあらわ....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
吉は言葉をつづけた。 「――しかし、そのような女が、やがて日がたつと、突如として
他動性を発揮して、夫のほかに男をこしらえて、その男に身を任す、進んで身を任すとい....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
点においては進化論の側からは人間の人間たる所以が説明されていない。すなわち人間の
他動物と異っている特色をあきらかにすることができていない。かかる進化論者の学説が....
「熟語本位英和中辞典」より 著者:斎藤秀三郎
何々だ)ぜ。 Ye※)(困難)否(不可能であるなど)。 Yean(ユィーン)【自
他動】(羊や山羊が)仔を産む。 Yean'ling(ユィーンリング)【名】(la....
「それから」より 著者:夏目漱石
て、御地へまかり越す積りである。但《ただ》し本店からの命令で、栄転の意味を含んだ
他動的の進退と思ってくれては困る。少し考があって、急に職業替をする気になったから....