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「他者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

他者の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」についてのノート」より 著者:宮本百合子
あるが為に老年の両親を苦しましめ、朋友に苦慮を増さしむるを思へば、自己一身の為に他者を損ふの苦痛をなすに堪へず。遂に彼女に送るに絶交の書を以てせり。されども余の....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
秩序界からの源泉のものだというのである。実在の秩序界と意味の秩序界とは、「全くの他者」である。人間と神とのように絶対的他者の関係にあるという。それがどういうわけ....
哲学入門」より 著者:三木清
自覚の事実も行為の立場において捉えられねばならぬ。自覚の内容は自己であると同時に他者であり、そして自覚は単に意識に関わるものでなく、存在に関わるものである。単な....
性格としての空間」より 著者:戸坂潤
はなくして、空間をそのまま受け入れて理解せしめる概念である。空間が空間概念という他者となって理解される――通達される――のではない、空間概念は始めから空間そのも....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
幼きころ 幼きいのちは他者の手にある。もし愛する者が用意されてなかったら、自分のいのちの記憶もなく、死....
序に代えて人生観上の自然主義を論ず」より 著者:島村抱月
である。して見るとこれもあまり大きなことは言えなくなる。同情する自分と同情される他者との矛盾が、死ぬか生きるかの境まで来ると、そろそろ本体を暴露して来はしないか....
親鸞」より 著者:三木清
外にないのである。煩悩において欠くることのない自己が真実の心になるということは、他者の真実の心が自己に届くからでなければならぬ。そのとき自己の真実は顕わになる。....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
語は穏やかである。眼も柔和であった。だが、この男は生死の境から外の物だった。 「他者か」 と、南光坊は、新手の敵を見直して、そういった。 「は。飛入りではござ....