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付ける
「付ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
付けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
じゃないか。木村にでも未練があれば知らない事」
こういって不敵に笑いながら押し
付けるように葉子を見た。葉子はぎくりと釘《くぎ》を打たれたように思った。倉地をし....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
て自分ながら何という可憐さであろう。 太初の事は私の欲求をもってそれに私を結び
付けることによって満足しよう。私にはとても目あてがないが、知る日の来らんことを欲....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
人が、もっと短い時間を測るに用いたものはクレプシュドラ(Clepsydra)と名
付ける水時計と、それからポロス(Polos)と名づける日時計である。後者は一本の....
「火星探険」より 著者:海野十三
は出来たが、博士の考えていた小型のものに丁度いいのは、四分の一にしたエンジンを取
付けることだった。だからこれはやれそうに見えたが、そこで実際に馬力と速力とを計算....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
たのは奇観だった。 また一時七夕の飾物の笹が大流行で、その笹に大きいものを結び
付けることが流行り、吹流しだとか、一間もあろうかと思う張子の筆や、畳一畳敷ほどの....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
にあるが、第二には、今の微粒子解剖整形の装置の一組を月世界に、もう一組を火星に据
付けることにあるのだ。これは非常に重大な計画であって、もしこれがうまく据付けられ....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
と若い女の声。魂ぎる声。 這ったか、飛んだか、辷ったか。猟夫が目くるめいて駆
付けると、凍てざまの白雪に、ぽた、ぽた、ぽたと紅が染まって、どこを撃ったか、黒髪....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
は踞った正吉を顧みて、 「どこで拾ったね。」 「やあ、それだがね……先刻から気い
付けるだか、どうも勝手が違ったぞよ。たしか、そこだっけと勘考します、それ、その隅....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
づくりの長船が、邪気を払うといって飾ってあったのを、抜く手も見せず、颯と真額へ斬
付ける。天窓がはっと二つに分れた、西瓜をさっくり切ったよう。 処へ、背後の窓下....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
今日では「ゴムうなり」が出来たようだ。それからこの「うなり」を、凧よりも長いのを
付けると、昔江戸などでは「おいらん」と称えて田舎式としたものである。 凧にも随....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
、その草をもって天に向かって合掌し、一首の歌を詠む。すなわち、「朝日が下の三葉草
付けると止まる血が止まる」(笑)と言って、この草を取って出血する所に付け、都合三....
「迷信解」より 著者:井上円了
に加うるに、易の文句は比喩にわたり、多様の意義を含んでおるから、臨機応変の解釈を
付けることができる。それゆえに、筮者の方が経験に富み、識見に長ずる人ならば、その....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
起し、かつ二葉亭をも憶い浮べた。 今考えると、ステップニャツクと二葉亭とを結び
付けるというは奇妙であるが、その時は同型でなくとも何処かに遠い親類ぐらいの共通点....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
。これより以後多くの文人が続出して、代る代るに文壇を開拓して仏露の自然主義まで漕
付けるにおよそ二十年を費やしている。少くも『浮雲』の作者は二十年、時代に先んじた....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
戸山ヶ原騎兵連隊の営倉にぶちこまれた。真暗で妙なにおいだけが鼻につく営倉の中で落
付けるわけがない。翌日の夜練兵場に引張り出されたときはもうだめかと思った。しかし....