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「付け物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

付け物の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れから出掛けようとするところへ、善八がぼんやりしてやって来た。 「どうも面白い見付け物はありません。御存知の通り、麹町の三河屋は屋敷万歳の定宿《じょうやど》で、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
段だろう。火事が取り持つ縁とは、とんだ八百屋お七だ。自分の家へ火をつけねえのが見付け物よ。又その味方になる振りをして誘い出す奴も誘い出す奴だ」 勘蔵はやはり黙....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ったんでしょう。どうです、何かのお役に立ちませんかね」 「いや、悪くねえ。いい見付け物だ。おめえにしちゃあ大出来だ。そこで、深川へ押し込んだのはゆうべの何どきだ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を丸くした。「そりゃあおもしれえ。そこで親分。善ぱと違って、わっしの方にゃいい見付け物もありません。伊豆屋のことは大抵あの番頭の云った通りですが、近所で訊くと、....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
めて外からはいって来た。 「お客来じゃ。お客来じゃ」 「お客来……」と、お菊は片付け物の手を休めた。「どなたでござりまする」 「いや、むずかしいお客様じゃ。殿様....
世界の「料理王逝く」ということから」より 著者:北大路魯山人
だけに、直接親しみやすいところがある。そのせいか、たいていの人間は人知で出来た味付け物を喜ぶ。それから先へはなかなか歩まない。 これを絵画で譬えれば、愚にもつ....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
お前さえ附いて行《ゆ》けば其んな事ア有りアしねえんだ」 蓮「私は宅《うち》の片付け物をして居らアねお前さんこそブラ/\遊んでばかり居る癖に」 金「遊んでやア....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
物を隠そうとした。そして当惑したような微笑を浮かべてつぶやいた。 「こんなに、片付け物を……。」 過去の遺物のうちにつなぎ止められてるその憐《あわ》れな魂を、....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
もらった古い恋の手紙を読み返した。涙が出るほど心打たれた。戸棚の影にすわって、片付け物を終えることができずに、過去のことを思い浮かべた。その過去を破壊したのが痛....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
《しる》を一杯持ってこさせ、晩になるまで姿を見せなかった。 五時ごろ、忙しく片付け物をしながら行ききしていたトゥーサンは、食卓の上に鶏の冷肉を出した。コゼット....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
れぬこともないが、この中にも新たな志願者の幾らも加わったのが現実である。全体に門付け物貰いの輩を、すべて人間の落魄した姿のように考えることは、やや一方に偏した観....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
々にのみ寂しかった。兄姉はまだ野仕事から還らず、母は勝手元に火焚き水汲みまたは片付け物に屈托をしている間、省みられざる者は土間の猫|※、それから窓に立ち軒の柱に....
幽霊と推進機」より 著者:夢野久作
いの連中に定まっているのに、この二人に限ってソンナ態度がミジンもない。それこそ見付け物といってもいい位に柔順で、無口で、俺(水夫長)の目顔ばかり見ながら、スラス....