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付け目
「付け目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
付け目の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
に衝く。そうなると日本の艦隊は、いきおい勢力を二分せにゃならんじゃないか。そこが
付け目なんだ。日本の艦隊をして、各個撃破の挙に出でしめないのが、そもそも英ソ軍事....
「小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
そういうわけで、芝居の方では有名でありながら、その狂言が伝わっていない。そこを
付け目にして、わたしは新しく三幕物に書いて見たのであるが、何分にも材料が正確でな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ので、あとは俄かにさびしくなって、人家の灯のかげもまばらになる。そのさびしいのを
付け目にして、かの夜鷹という一種の淫売婦があらわれて来る。かれは手ぬぐいに顔をつ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
し、その諒解を得た上でなければ、町方の者が自由に活動することを許されない。それを
付け目にして、寺門前には法網をくぐる者が往々ある。その欠陥を承知していながら、先....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
しょうか、だまされると知りながら木戸銭を払うことになる。そこが香具師や因果物師の
付け目でしょうね。観世物の種類もいろいろありますが、江戸時代にはお化けの観世物、....
「M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
で、盗賊をしたという訳ではなし、そのまま不問に付してしまうのです。そこが写真師の
付け目なのです。高貴の方の御着発の時などは、停車場のプラットフォームで、写真師と....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
うことは出来ないのである。だからどうしても必然的に食物競争が行われる。そこが私の
付け目であって、彼らが競争しているうちに荷車を前方へ進めるのであった。 焼き肉....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
んだからねえ」 心配そうに呟いた。 「だが行先は解っている。それだけがこっちの
付け目だろうさ。それもさ街道を辿って行けば、随分時間もかかるだろう。近道を行けば....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
がある。厳重に番人が守ってもいる! 容易に破って行くことは出来ない。そこが我々の
付け目とも云える! 二人を内陣へ行かせてはいけない! どうしても途中で討って取ら....
「二人町奴」より 著者:国枝史郎
り、音が容易に消えて行かない。 仰天した二派の浪人組、サ――ッと左右へ引いたが
付け目、ヒラリと飛び込んだ裸体の男、鐘を引き起こすとカッパと伏した。龍頭を踏まえ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
え! さぞマア私娼やお客野郎などが、泡を食って逃げ出すことだろう。そこがこっちの
付け目なのだ! ドサクサまぎれに紋也の野郎を、みんなでめちゃめちゃに叩き殺してし....
「古き小画」より 著者:宮本百合子
の打撃から免れ得た。やがて彼も力を凝し、剽悍になった。ルスタムでないなら、早く片
付け目ざす人に出会おうと、燃える力が、若いスーラーブの筋骨に、筋金入りの威力を与....
「名君忠之」より 著者:夢野久作
御癇癖に触れる。大公儀の御沙汰に当藩が承服せぬとなったら、そこがそのまま大公儀の
付け目じゃ。越前宰相殿、駿河大納言殿の先例も近いこと。千丈の堤も蟻の一穴から……....