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付する
「付する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
付するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
た小説はひそかに予期した感銘の十分の一も与えていない。勿論彼はN氏の言葉を一笑に
付する余裕《よゆう》を持っている。しかし現在の彼自身の位置は容易に一笑《いっしょ....
「或る女」より 著者:有島武郎
、倉地氏に支払うべき金額の全体を知らせてくれたら、どう工面《くめん》しても必ず送
付するから、一日も早く倉地氏の保護から独立して世評の誤謬《ごびゅう》を実行的に訂....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
。小作料は三年ごとに書換えの一反歩二円二十銭である事、滞納には年二割五分の利子を
付する事、村税は小作に割宛てる事、仁右衛門の小屋は前の小作から十五円で買ってある....
「芥川の事ども」より 著者:菊池寛
違いなかった。芥川は、堪らなかったと見え、「今後あの本の印税は全部文芸家協会に寄
付するようにしたい」と、私に言った。私は、そんなことを気にすることはない。文芸家....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
に於いて、総発売元は各支店へ戸棚二個、欅吊看板二枚、紙張横額二枚、金屏風半双を送
付する。よって、その実費として、二百円送金すべし。その代り、百円分の薬を無代進呈....
「妖怪学」より 著者:井上円了
妖怪学は応用心理学の一部分として講述するものにして、これに「学」の字を
付するも、決して一科完成せる学を義とするにあらず。ただ、妖怪の事実を収集して、こ....
「迷信解」より 著者:井上円了
ある。これらの説明に対しては、もとよりその妄を弁ずるまでにあらざるも、ただ一言を
付するに、火はひとり木より生ずるにあらず、油(水)よりも生じ、石(金)よりも生ず....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
当る筈はないからである。希くは決して貴国臣民を罰することなくして私を相当の処分に
付する手続きを尽すよう願いたい。それがために法王殿下が私を召喚せらるるならば私は....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
をしてその好みに応じて購求せしめ、これより得るところの金額はことごとく布教会に寄
付するなり。この方法は寺院建築、負債償却等にも用うるという。 各寺院にて一週内....
「西航日録」より 著者:井上円了
けば、読者の肺を強くするの一助ともならんと思い、これを削除せずしてそのまま印刷に
付することとなせり。一言もって巻首に冠す。 明治三十六年十一月二十日井上円了....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
中に宗教家ありて日曜に礼拝式を行い、その席に集まりたる賽銭は、日本の慈善事業に寄
付するとの申し出でであった。かくして四回の日曜に集まりたる総額は二百円に達し、こ....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
等が思い切って考えていることはようやく民主的共和制であったのだ。国家が保護金を下
付する組合であったのだ。そして彼等は、ボナパルトの輩に、自ら王位につくべく民衆の....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
臣の不信任にあって党内不一致を露呈し、また多数党たる自己政党の総裁を懲罰委員会に
付するがごとき、また不信任案上程を前にして内部混乱のごとき姿は、その政党としての....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
手を触れさせぬ。農家にしても、或いは武家にしても、牛馬が死ねば必ずこれを長吏に下
付する。かつては農家ではその所置に困って、一定の捨場に放棄し、いわゆる牛捨場・馬....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
二十九日の京都義方会に於ける講演筆記(第二次欧州大戦の急進展により同年八月印刷に
付する際その部分を少し追補した)の出版されたのが、立命館版『世界最終戦論』である....