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「付近〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

付近の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
の中から自然に気分が晴れたと見えて、いかにも屈託なくなって見えた。二人は停車場の付近にある或《あ》る小ぎれいな旅館を兼ねた料理屋で中食《ちゅうじき》をしたためた....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
Ginnungagap)があった。しかしてその北の方の部分に寒冷の泉が生じ、その付近を氷のような霧が包囲していた。――この地方をニーフェルハイム(Nifelhe....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
に敗れ、また最後の一九一八年のルーデンドルフの大攻勢では、北フランスに於ける戦場付近で仏英軍に大打撃を与え、一時は全く敵を中断して戦争の運命を決し得るのではない....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
らず手を休め、静粛にこれを注視している。 一、次に俳優はいったんその位置を去り、付近の自由なる場所において任意にせりふの暗誦その他練習をする。 一、その間にカメ....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
に伝えている。九十九里の波はいつでも鳴ってる、ただ春の響きが人を動かす。九十九里付近一帯の村落に生い立ったものは、この波の音を直ちに春の音と感じている。秋の声と....
春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
はだんだんまして、案内は小屋の跡に入って金※をつけた。スキーはまだ使えない。滝沢付近にきた時、雪のとぎれが無くなった。スキーはやっと雪をなめることができた。谷川....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の谷間だけに限らず、ときには近所の街道にも及び、特に、そこから遠くないある教会の付近にはよくあらわれるのだ。じっさい、この近傍のもっとも信頼すべき歴史家たちのな....
一老人」より 著者:犬田卯
のが大変だな。」 心配し出したものもあった。しかしながらその翌日のこと、老爺は付近の家々を一軒一軒廻って歩いて、「俺は決して気なんか違っていない。若いものはみ....
競馬」より 著者:犬田卯
仙太は狂めく嵐の中に、夢中になって何度か躍り上り、涙を流してどなりわめいた。付近にいた何人かの人の足を踏んで、手ひどく抗議されなかったら、彼はもっともっと狂....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
』と印刷された文書に、大きな、眼玉の飛び出しそうな朱印をきちんと捺した督促状が、付近の債務者のもとへ届けられるようになったのである。 もっともこれらは何千とい....
」より 著者:犬田卯
小手をくくりつけ、近県を「武者修業」して歩いたり、やがて自分の屋敷へ道場を建てて付近の青年に教えたり、自称三段のこの先生は五尺八寸という雄偉なる体躯にものに興味....
中支遊記」より 著者:上村松園
京上海の街、田舎の辻々に遊んでいる。 莫愁湖の畔にもの寂びた堂があり、そこでは付近の子供を二、三十人集めて寺子屋のような学校がひらかれていた。その二、三十人が....
妖怪学」より 著者:井上円了
るいは感覚上、その種類の似同せるより連合するものあり、あるいは経験上、その位置の付近せるより連合するものありて、縁起、マジナイの類も、またこれと同一に属するもの....
迷信解」より 著者:井上円了
住するも、その位置の異なるに従って方位も異なるわけじゃ。赤道直下にあるときと北極付近にあるときとは、鬼門の方位が大層違ってくる。もし正しく北極の中点に立つときは....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
を用いて大仕掛けの水まきをなす。これ、他にいまだ見ざるところなり。リマおよびその付近の者は、生涯全く雨と雷と雪とを知らず。ゆえに、冬時の霧を見て雨なりと称する由....