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代える
「代える〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
代えるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
《いいき》かせた。織次は小児心《こどもごころ》にも、その絵を売って金子《かね》に
代えるのである、と思った。……顔馴染《かおなじみ》の濃い紅《くれない》、薄紫《う....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
、これを直ぐ開けたんでは、動物が皆|斃死してしまいます」 「しかし人間の生命には
代えることは出来ません」 「なに人間の生命? はッはッ、君は此のタンクの中に、三....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
ろなら、別に差支えもなかろうじゃないか。そして従来の多少の革命的の部分を科学的に
代えるのだね。まず売捌きの点から考えてもこの方が都合よかろう。今さらとても他のい....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
ど、あのお方にあのように感付かれた以上は、とうてい持ってはいられない。売って金に
代えることにしよう。これほどの物を買い取る者は、長崎の蘭人の他にはない) で、....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
かである。程経て船は呂宋へ着いたが、呂宋には島井家の支店がある。そこで荷物を積み
代えると船は海上を日本へ向けて、急いで取って返えしたのであった。併し此時、積荷と....
「墓」より 著者:秋田滋
な通り一遍の気持で愛していたのではございません。わたくしは、何ものをもってしても
代えることの出来ない、溢れるばかりの情熱をもって彼女を愛していたのであります。も....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
撰様でございましょうがな。……そうして旦那様は知行所で、そのご家宝の喜撰様を金に
代える気でござりましょうがな」 「むう」と紋太郎は思わず唸ったが、 「ははあさよ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
反逆者の魂の執著の一念のうちに示して見せると共に、その悲痛の自覚を直に歓喜の生に
代えるのである。姫は夜の闇にもほのかに映る俤をたどって、疼くような体をひたむきに....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
の相手が旗本の息子であるのとで、みんなも結局承知して、三尺八寸余の鯉を一朱の銀に
代えることになった。文字友は家から一朱を持って来て、みんなの見ている前で支払った....
「馬妖記」より 著者:岡本綺堂
い命を捨ててもよいから是非とも後に残りたいと言い張るので、結局他の者をもって彼に
代えることになった。 こうなると、甚七ばかりでなく、怪我人に附添ってむなしく帰....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
伝統」的必然のヴェールをひきさくことによって、無に沈潜し、人間を醜怪と見、必然に
代えるに偶然を以てし、ここに自由の極限を見るのである。サルトルの「アンティミテ」....
「小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
小劇場を守る覚悟であります。ここに先生の霊前にわれわれの決意を誓って、哀悼の詞に
代えるものであります。 昭和三年十二月二十八日 築地小劇場員一同....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
薄弱無効果の行為だった。もし、他の理由で、彼女が慈悲を示したい気持ならば、死罪に
代えるに、たとえば、幽閉ないし蟄居をもってしたところで、その口実は充分にあるはず....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
外のものはみな当然|乞食と云ってよいのであります。自分の労力・技芸等を以て食物に
代える者も、みな乞食なのであります。単に同情に訴えると申しても、仏法の方から申せ....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
え続けているうちに疲労れてきて、その儘ごろりと横になった、血の着いたシーツを取り
代えるのももう億劫だった、が、寝てみるとまた妙に頭が冴えて眠つかれなかった。 ....