代り代り[語句情報] » 代り代り

「代り代り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

代り代りの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
も、なお離婚を躊躇するほど、勝美夫人を愛しているからでしょうか。私はこんな臆測を代り代り逞《たくまし》くしながら、彼と釣りに行く約束があった事さえ忘れ果てて、か....
二銭銅貨」より 著者:黒島伝治
た。緒を巻いて力を入れて放って引くと、独楽は澄んで廻りだす。二人が同時に廻して、代り代りに自分の独楽を相手の独楽にこちあてる。一方の独楽が、みそをすって消えてし....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
つ泥中に立っているのを見ては、言語にいえない切なさを感ずるのである。 若い衆は代り代り病気をする。水中の物もいつまで捨てては置けず、自分の為すべき事は無際限で....
単独行」より 著者:加藤文太郎
氏と兵治君がやってきて急な北向きの斜面を辷っておられました。霧が薄くなったとき、代り代りにシネかなんかで他の人等が一緒に辷って下りてくるのを撮影されていました。....
獄中生活」より 著者:堺利彦
るが、我々の監には無定役囚が多いので、別に役夫はおかずに、その無定役囚の中から、代り代り食事の当番を出すことになっていた。 当番は二人あるいは三人で、まず炊所....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
主は権四郎だった。白刃をポロリと地上に墜すと体を絞り手拭のようにねじって、両手を代り代りに伸ばしては虚空をつかむと見えたが、やがて、ズドーンと地上に転落した。 ....
おせん」より 著者:邦枝完二
若い女の髪の毛だ。――その中へ黙って顔を埋めて見ねえ。一人一人の違った女の声が、代り代りに聞えて来る。この世ながらの極楽だ。上はお大名のお姫様から、下は橋の下の....
」より 著者:岡本かの子
がぼやぼや一日燃えてるの。私、一日だまって火を見てたら、火の舌に地獄だの極楽だの代り代りに出ちゃ消えるの。地獄のなかにはキューピー見たいな鬼が沢山居たわ。その周....
伝通院」より 著者:永井荷風
出し奴《やっこ》から行司《ぎょうじ》までを皆一人で勤め、それから西東の相撲の手を代り代りに使い分け、果《はて》は真裸体《まっぱだか》のままでズドンと土《どろ》の....