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「代参〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

代参の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虚構の春」より 著者:太宰治
立ち上った処《ところ》に君からの葉書|来《きた》り、中止。一昨夜、突然、永野喜美代参り、君から絶交状送られたとか、その夜は遂《つい》に徹夜、ぼくも大変心配してい....
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
りであった。綾衣はすぐに遣手《やりて》のお金《きん》を浅草の観音さまへ病気平癒の代参にやった。その帰りに田町《たまち》の占い者へも寄って来てくれと頼んだ。 雪....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
釈しながら訊いた。 玉藻の供の侍には遠光を見識っている者どももあった。関白家御代参として玉藻が参詣を彼らが答えると、遠光は苦《にが》い顔をして言った。 「唯今....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
助宗、将軍家|御台所《みだいどころ》のお旨をうけ、要急のご祈願あって、高野山へお代参に参る途中じゃ、とこのように申し、御台さまのお手形所持いたしおったゆえ、否や....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て心当りを探索することとなった。奥様は日頃信仰する市ヶ谷八幡と氏神の永田町山王へ代参を立てられた。女中のある者は名高い売卜者《うらない》のところへ走った。表面は....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
女も笑った。「妹と二人で家をあけちゃあ困るんですけれど、きょうはよんどころない御代参を頼まれたもんですからね。一人で二つ願っちゃあ、あんまり慾張っているようで勿....
婦系図」より 著者:泉鏡花
て、青田|越に富士の山に対した景色は、慈善市へ出掛ける貴女とよりは、浅間の社へ御代参の御守殿という風があった。 車は病院所在地の横田の方から、この田畝を越して....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
ばせ、私は貴方のお母さんのお眼の癒るよう、嬢様の願いの叶うように、一寸薬師様へお代参をして、お百度を五十度ばかりあげて帰ってまいって、まだ早い様なれば、又五十度....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
のお日待も始まる。雨乞いの祈祷、それに水の拝借と言って、村からは諏訪大社へ二人の代参までも送った。神前へのお初穂料として金百|疋、道中の路用として一人につき一|....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
そうか、如何にも明日は飯島様の年囘に当るからと思ったが、お前がお留守だから私でも代参に行こうかと話をしていたのだこれ婆ア、こゝへ来な、孝助様がお帰りになった」 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に、なんでわれわれが外へ出て悪いのだ。お万殿というのは禁裏のお使か、或いは将軍の代参でもあるのか」 「いいえ、そういうわけではございません、それにいきあうとたた....
皿屋敷」より 著者:田中貢太郎
姿がその古井戸の上に浮いていたと云う者があった。 主膳の家では恐れて諸寺諸山へ代参を立てて守札をもらって貼り、加持祈祷をし、また法印山伏の類を頼んで祈祷さした....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
行く者がなかった。 母が病床についてから死に至るまでの一月ほどは、由利子が朝夕代参を命じられた。 死期をさとると由利子に遺言したが、それは正しく生きよという....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
いませんから……」 「いや、遊びの心で参詣ではあるまい。大師信心……どうか拙者の代参として、二人で行って貰いたい」 中間市助、宗匠の袖を引いて。 「それ、御代....
増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
明治になってからも徳川家の当主は、歴代の命日には自ら芝の霊廟へ詣でて祭事を営むか代参を差し向けている。 そこで、十五代様在世中は時々十六代家達公と霊廟の桐の間....