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代書
「代書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
代書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
。今に、えらい騒ぎになりますぜ、そのときは……」 酒を呑んでいるらしい羽織袴の
代書人といったような男が、汚い歯列を見せて、ニヤニヤと笑った。 「皆さん。静粛に....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
達だった。其日々々の暮しには何程の事もいらないとしても、未決監にいる夫への差入、
代書人や弁護士に支払う高と云うものは少からぬものだった。それを女手で、ましてや今....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
飲食者の事を思うと、わけのわからないおかしさがこみ上げて来て仕方がなかった。
「
代書へ行って届書をかいて来い、アーン!」
あぶくどもメ! 昨夜の無銭飲食者が、....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
身体がめきめきと発達したので制服の腕や胴は身体の肉がはちきれそうに見える。かれは
代書人の息子である。かれは東京から家へ帰るとすぐ黙々先生のご機嫌うかがいにくる。....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
辺に、もぐって、かつて女たちの、玉章を、きみは今……などと認めた覚えから、一時、
代書人をしていた。が、くらしに足りない。なくなれば、しゃっぽで、袴で、はた、洋服....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
彼らと並んで何日も日向ぼっこをしたから、この一家族の生活はよく知ってる。老家長は
代書人だった。きたない手さげのなかに、汚い紙と封筒と、きたないぺんとインクが驚く....
「文学的自叙伝」より 著者:林芙美子
ました。セルロイド工場の女工になったり、毛糸店の売子になったり、或る区役所の前の
代書屋に通ったりして生活していましたが、友人の紹介で、田辺若男《たなべわかお》氏....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
男はまったく文盲でもなくまったく無知でもなかった。市場の手品師だったこともあり、
代書人だったこともある。その裁判は非常に市人の興味をひいた。死刑執行の前日に監獄....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
場で損をした。そこで俺は文人たることをやめなければならなかったんだ。それでもまだ
代書人はしてるよ。」
「ではお前さんは墓掘り人ではないんだね。」とフォーシュルヴ....
「人生案内」より 著者:坂口安吾
何回となく料理店を訪ねたが、お竹は会ってくれない。自分ではダメだから友人で役場の
代書をやっている弁説も立ち法律にも通じている彦作にたのんで代理に心をきいてもらッ....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
のことばを書き取って、手紙にすることだ。もともと、惣七は眼が悪いので、この手紙の
代書をするために、雇われて来ているのである。
はじめは気の変わりやすい、怒りっ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
イ」となった。この「ゲダイ」というは馬喰町の郡代屋敷へ訴訟に上る地方人の告訴状の
代書もすれば相談|対手にもなる、走り使いもすれば下駄も洗う、逗留客の屋外囲の用事....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
ら美しく書き直してくれと言う。 もう肝癪玉を破裂させて、ブルブル震えながら無料
代書の所に飛んで行くと、満員だ! 仕方がないから有料
代書に飛び込んで書いてもらう....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
め、水谷長三郎氏が経過報告をやり、党名を「日本社会党」と決め、委員長欠員のまま初
代書記長に片山哲氏を選んだ。またこの大会での思い出として残っているのは、党名が日....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
言うはずはないわけだから、どうだね。早くその手続をしてしまったら、届書は区役所の
代書にたのめばすぐ出来るから、印さえ押せばそれでいいのだよ。」 「はい。帰りまし....