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仮出獄
「仮出獄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仮出獄の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「光と風と夢」より 著者:中島敦
入獄中は、私も相当面倒を見させられた。医者を獄中に向けてやったり、病気のためとて
仮出獄の手続をしてやったり、再入獄の後は又保釈金を払ってやったりしたのである。 ....
「獄中記」より 著者:大杉栄
した。 ある日急に彼の姿が見えなくなった、その日の夜ある看守の手を経て、「あす
仮出獄で出る、君が出ればすぐ会いに行く」と言った紙きれを受取ったが、それっきり彼....
「姑と嫁について」より 著者:与謝野晶子
予の沙汰もなかったが、宣告の際に物優しい判事は獄則を恪守して刑期の半を過したなら
仮出獄の恩典に浴することも出来るということを告げたということである。私はこの刑罰....
「ファシズムは生きている」より 著者:宮本百合子
のです。この人は、犬養首相を射殺して禁固十年の判決をうけ、七年たった昭和十三年に
仮出獄したそうです。それからまた不敬罪によって三年間未決にいたときに終戦となりま....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
くなるのだろう。それに××当時「諸般の職務に従事した」(?)者の先例もあるから、
仮出獄も容易かも知れない、反乱罪というものの規定をよくも知らずにスッカリ心配して....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
がそれだ。思想犯人で執行猶予になった者や起訴留保になったもの、また刑を終った者や
仮出獄した者、つまり一旦思想犯人となった者は例外なく、保護観察に付され得るのだが....
「あとがき(『宮本百合子選集』第五巻)」より 著者:宮本百合子
の読者の理解には不便である。「わが父」のはじめも、父の葬儀のため市ヶ谷刑務所から
仮出獄したわたしが再び刑務所に戻って、裸にされて青い着物を着たときの事情が、わか....
「解説(『風知草』)」より 著者:宮本百合子
置かれたのであったから。この一九三六年一月三十日に父が亡くなった。わたしは五日間
仮出獄して、葬式に列し、再び未決へもどった。二・二六があったのもこの年のことであ....
「年譜」より 著者:宮本百合子
京地方裁判所に通って予審がはじまった。 一月三十日、父の急死によって葬儀のために
仮出獄した。 二月。二月二十六日事件を裁判所で知った。小使がつい、予審判事に戒厳....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
所未決に収容された。一九三六年一月三十日、父中條精一郎が死去した。百合子は五日間
仮出獄した。ふたたび市ヶ谷にかえり予審中、二・二六事件が起った。三月下旬、保釈と....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
しょう》は苦役一年にして賞標《しょうひょう》四個《しこ》を与えられ、今一個を得て
仮出獄の恩典あらんとせる、ある日の事、小塚義太郎《こづかぎたろう》氏大阪より来り....