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仮死
「仮死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仮死の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
者へ、燃えるような瞳《ひとみ》を移した。が、彼はやはり藁の中に、気を失ったのか、
仮死《そらじに》か、眼を閉じたまま倒れていた。
「渡したと云うのは嘘か?」
「い....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
麻痺で死んだと見せかけたのは、彼が印度の行者から教わり、古書の中を漁って研究した
仮死法なのです。お通夜の夜、本物の勝見の手で彼奴はなんの苦もなく生きかえったので....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
こへか姿をかくしていた。 だんだんその事情を取調べると、※中には茉莉花を飲めば
仮死するという伝説がある。茉莉花の根を磨って、酒にまぜ合わせて飲むのである。根の....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
験的研究が挙げられています。ことに、最も興味を惹かれるのは、ドルムドルフの『|死
仮死及び早期の埋葬』中の一例でしょうかな。確か一八二六年に、ボルドーの監督僧正ド....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
内臓によくないことが起こる。ことに脳がおしつけられてしまって、気が遠くなったり、
仮死の状態となり、はげしいときにはそのままほんとうに死んでしまう。そういうことが....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
、そのときやっぱり震動を起したからですか」 「そうだ。解剖の前までは、あの緑鬼は
仮死状態になっていたのさ。そのうちに、地上を飛んでいる宇宙線を吸って体力を回復し....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
たときフラフラと倒れたことを。あれは僕が密かに盛った魔薬の働きなのだ。あれで君は
仮死の状態になった。恐らく医師が診ても、あれを本当の死としか考えられなかったろう....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
のQと、女中のCと、そして私とが寝ることになっていた。丁稚のQは横になるとむしろ
仮死の状態にあったから、店の小間物の類とみなしてよかった。そしてCは夏の夜の温気....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
、勿論、解らないままであった。又精神修養の講話もききに行った。蟻や羽虫を気合いで
仮死状態にすることも覚え、運動場で実演をみせたりした。 疎開する者が増し、組の....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
のガス管から一時間半噴出したとして、或いは知覚を失うとか、半死の状態にあるとか、
仮死の状態になるとかいう事はあり得るかも知れないが、その時間内に絶命するという事....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
きつけて、身を以て秘密を保ったのであった。 しかるに弁才坊は猿若によって、一時
仮死の状態にされた。 それを唐寺のオルガンチノ僧正が、唐寺へ引取り介抱し、その....
「人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
ャと金属製の器具がすれ合う音を聞いていると、いよいよいけなかった。もしあの少年が
仮死であって、医師が執刀すると同時に、キャーッとか叫んで立ちあがったとしたら、ど....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
たのである。 「推摩居士は、御自分で美しい奇体な墓場をお作りになって、その中で、
仮死の状態に入られたのではないかと思いますわ。やがて屹度、あの方は蘇えるに違い御....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
つまり沙漠は文明の墓じゃ。死んだ者ばかり住んでいるところで、人界でもあることだが
仮死の状態の人間をうっかり死んだと誤認して墓に持ってくることがある。それとそっく....
「拷問の話」より 著者:岡本綺堂
意してその顔色をうかがっていると、彼は眼を細くあけて役人の方をそっと見た。かれは
仮死を粧って拷問を中止させようとする横着物であることを役人たちはちらと看破して、....