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仲たがい
「仲たがい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仲たがいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
彼は睡りに就いた。 ところがその晩挙人老爺はなかなか睡れなかった。彼は少尉殿と
仲たがいをした。挙人老爺は贓品の追徴が何よりも肝腎だと言った、少尉殿はまず第一に....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
人からでさえ余り喜ばれなかったのを以てもその人となりを知るべきである。 京伝と
仲たがいした真因は判然しないが、京山の『蜘蛛の糸巻』、馬琴の『伊波伝毛之記』およ....
「審判」より 著者:カフカフランツ
はいないらしかったので、あえてさらに言葉を足した。「よその娘のことで私があなたと
仲たがいするなんて、ほんとにそうお思いですか?」 「ほんとにそうですわね、Kさん....
「イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
だ。お前たちもだいぶ仕事がうまくなったようだ。じゃ、行って来い。そしてあいつ等を
仲たがいさせるまでは決して帰って来るな。でないとお前たちの生皮を引むいでしまうぞ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
りじやわからんことが、ずいぶんあるでなあ。それに、なんでも、近頃は、細君の実家と
仲たがいをしとる風だよ」 「長久保家とか?」 「うん、それが原因だろうが、細君も....
「「マリー・ロオジェ事件」の研究」より 著者:小酒井不木
ことは周知の事実である。この海軍士官は有名な放蕩者であった。幸にして、二人の間に
仲たがいが起ったために、マリーは帰るようになったのだと想像されている」という記事....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
クリ、すくみながら、その色気に目を打たれて、ひそかに満足する。 「当家と大浦家の
仲たがいが、血の雨でも降ることになったら、御満足なんですか。ゴセッカイに、チョロ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ろうが、それにしてもこんな子どもだましの安物をお家の宝にしていたり、それがもとで
仲たがいするところなんぞをみると、ほかに何かもっといわくがありそうだな」 いい....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いながらとつぜんいいました。 「なげえつきあいだったが、おめえとはもうこれっきり
仲たがいしたくなったよ」 「何がなんです! やにわと変ないやがらせをおっしゃって....
「真珠の首飾り」より 著者:神西清
がまた――いや、こいつはいけません。……これじゃきっと姉さんたちがあれを妬いて、
仲たがいの因になりますよ。……そうなっては困ります、姉さんたちの仕合わせもお考え....
「デイモンとピシアス」より 著者:鈴木三重吉
建てた町もいくつかありました。シラキュースはそのカーセイジ人たちと、いつもひどい
仲たがいをしていました。ディオニシアスは遂にシラキュース人を率いて、それらのアフ....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
いたんじゃないですか」 「どうですか、清三君、よく話さんですけれど、加藤君と何か
仲たがいかなんかしたらしいですな」 「そんなことはないでしょう」 「いや、あるら....
「黴」より 著者:徳田秋声
すぐ殺気立った調子で呼びつけられたのが厭でならなかった。あの当時、双方妙な工合で
仲たがいをした深山の胸に、自分がどういう風に思われているかということは、お銀にも....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
無理はないほど、美妙斎の「蝴蝶」は、発表された当時も世評が高かったのだ。そのころ
仲たがいをしていた尾崎紅葉さえ、宛名《あてな》を、蝴蝶殿へとした公開状で、 か....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
子は、ちょっとしおれて見えた。若松屋惣七は、急に鋭い眼を向けた。
「お前は麦田と
仲たがいになっておるようだが、何か、つまらぬ争いでもしたのか」
「いいえ。なぜそ....