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仲介者
「仲介者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仲介者の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
戸牧師仲介の下に事済みとなりしものを、自分にして病院へ伴れ行くいわれありません。
仲介者が俗に云うゴロツキならいざ知らず、立派な牧師が立会い事済みとなりしものを、....
「断橋奇聞」より 著者:田中貢太郎
の手一つでやつやつしくくらしているから、すこし金をやれば骨をおってくれるだろう、
仲介者さえあれば、女の方でも自分を知ってくれているから、僥倖が得られないものでも....
「錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
いる。これは実験心理学者の証明するとおりである。そのいわゆる実見談が、もう一人の
仲介者を通じて伝えられる時は、もう肝心の事実はほとんど蒸発してしまって、他のよけ....
「我が宗教観」より 著者:淡島寒月
だろう、といって不思議にしていましたが、自分のは豊公がイエズス教に入って、それを
仲介者として外国の智識を得たように、宗教そのものよりも、それに依って外人の趣味に....
「嫉みの話」より 著者:折口信夫
がないを受けるのは普通は神であるが、神が人間に代わってくることはある。あるいは、
仲介者がとることもある。祓えをする者がとるのが普通であるから、謝礼とも考えられる....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
れがわれわれの血を凍らせるほどの怖ろしい出来事であったとしても、そこにはある種の
仲介者があって、あたかも電気の線のごとくに、他の頭脳からわたしの頭脳へ流通させた....
「温浴」より 著者:坂口安吾
以外は殆ど音というものがない。その上、温泉もあるというから、非常にぬるい温泉だと
仲介者も差配も家主も念には念を入れてダメを押したのを承知の上で越してきた。 奇....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
なかで、ある特定の人物が、――神と人間、つまり、民衆とその民衆が祭っている神との
仲介者になる、そういう人物が、常に必要である。神と神を祭る人達の媒介をする人物で....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
見て最もよく組織化された市場は、売買が例えば仲買人・才取等のような売買を集中する
仲介者によって行われる市場である。従ってこのような市場では、いかなる交換も、その....
「嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
えて辞さないのである。 ですから法律発達の歴史を見ると、「嘘」は実に法律進化の
仲介者たる役目を勤めているものであることがわかります。イギリス歴史学派の創始者 ....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
二階をその見合いの場所にするということになった。 当日は無論、私の師匠は双方の
仲介者であるから誰を差し措いても出掛けなければなりません。で師匠は羽織など着て出....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
氏があまり次兄を愛されるので、あちらの親戚から故障が出て、譲与の契約の削減の事を
仲介者の佐善氏から申されました。その態度に憤慨されたお兄様は、「譲与の額の多寡は....
「城」より 著者:カフカフランツ
承知するつもりだ。こうしたお願いをしないでいられなくなったのは、これまですべての
仲介者が完全に役に立たなかったからだ。その証拠としてあげることは、自分はこれまで....
「娘」より 著者:岡本かの子
当に運んだ。附添って行った母親の眼にも落度は無いように思われた。 ところが翌日
仲介者が断りに来た。 「何分にも、お立派過ぎると、あちらは申すんで――」 「立派....