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任官
「任官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
任官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「出世」より 著者:菊池寛
下足をいじっていなければならないと思ったあの男が、立派に出世している。それは、判
任官が高等官になり勅
任官になるよりも、もっと仕甲斐《しがい》のある出世かも知れな....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
僕は先生の家へ一、二度遊びに行った。先生は、そうした(七字削除)しさや、先生が判
任官なので軍曹とともに一緒に食事しなければならないことなどを、しきりにこぼして聞....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
なくそれを故国の知識階級へ向けて発表した。この点ジャーナリストから重宝がられた。
任官上の不満は、彼の表現を往々に激越な口調のものにした。 国々を転々して、万年....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
。前の居城松ヶ島の松の字を目出度しとして用いたのである。当時正四位下左近衛少将に
任官し、十八万石を領するに至った。 小田原陣の時、無論氏郷は兵を率いて出陣して....
「空襲警報」より 著者:海野十三
そうかい。軍曹かい。これは失敬。もっとも、のらくろ二等兵なんかもこのごろ、少尉に
任官したそうだからね。ましてや君なんか人間で……」 「こらッ!」 大分ヨボつい....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
けがちがうんだ」 「頼む、今夜は洲蘆の出島に、ぜひにもの用があるんだ。ねえ君、判
任官閣下、頼むから君、かけ合ってくれ給えな」 が、間もなくその男の眼は、巡査に....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
ような鼾をかいて、他愛なく寝ているこの爺さんが、十五年前はお町奉行でさ、長門守と
任官し、稼人達に恐れられ、赤格子と異名を取ったほどの妾の父さん九郎右衛門殿を、千....
「火の扉」より 著者:岸田国士
いうところまで行き、自然、井出一徳とはわりによく話が合つた。 夫より三つ年下で
任官は五年もおそく、そのうえ一方が大佐になつた時、まだ少佐でいた、この同連隊出身....
「瘤」より 著者:犬田卯
い頃のことであったのだ。この青年は、さる私立大学を中途でやめて軍務に服し、少尉に
任官して家へかえり結婚したが、当時、親父がまだ身代を切り廻していて、作男達と共に....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
ってスッカリ書生風となってしまった。竹馬の友の万年博士は一躍専門学務局長という勅
任官に跳上って肩で風を切る勢いであったから、公務も忙がしかったろうが、二人の間に....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
わざそんな古い時代にまで遡るまでもなく、明治初年の職員録を見れば、月給十何円の判
任官までがことごとく由緒ある姓氏を名乗り、それが奏
任官以上ともなれば、鹿爪らしく....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
総理大臣あるいは陸軍、大蔵等の各大臣になることが出来る。そうならなくてもつまり勅
任官位の役目はいつでも持って居るです。しかしヤブシーというのもラサの法王について....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
したものかもしれぬ。幸徳井氏は後までも奈良にいて、少くとも正徳の頃までは陰陽助に
任官し、京都塔之壇幸神町に屋敷を有して三十石の知行を貰い、毎年暦献上の御用をつと....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
るいは散所の者などと呼ばれて、同じ仲間の落伍者でありましたが、つとに日向掾などに
任官して、名義上では奏
任官の地位を得ていたものもありました。これらは解放せられた....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
あったが、それが一致団結して訓練第一主義に徹底したのである。明治四十二年末、少尉
任官とともに山形の歩兵第三十二連隊から若松に転任した私は、私の一生中で最も愉快な....