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伐る
「伐る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
伐るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「緑の芽」より 著者:佐左木俊郎
とっても勉強なんか出来ねえんだから、山さ来て勉強しろ。山さ書物持って来て……汝あ
伐る分ぐれぇ、父《ちゃん》が伐っから、汝あな一生懸命に勉強しろ。」 父親のこの....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
わず見あげた。 「よく咲きましたね」 「むむ、よく咲いた」と、根井も見あげた。「
伐るのも惜しいのでこうして置くが、桜もこんなところで咲いては張り合いがあるまい。....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
えられている者があろうと思います。いずれにしても、洛に住む職人でなければ、これを
伐ることは出来ません」 李公は受取って、その老人を帰した。それから洛中をたずね....
「運命」より 著者:幸田露伴
帝に於けるは、同父母兄弟なり、今陛下に事うるは天に事うるが如きなり。譬えば大樹を
伐るに、先ず附枝を剪るが如し、親藩既に滅びなば、朝廷孤立し、奸臣志を得んには、社....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の役人の目には、どうかすると人間の生命よりも重かった。 「昔はこの木曾山の木一本
伐ると、首一つなかったものだぞ。」 陣屋の役人の威し文句だ。 この役人が吟味....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
りかえてしまうのであった。 土地の周という家に一人の奴僕があった。ある日、薪を
伐るために、妻と妹をつれて山の中へ分け入ると、奴僕はだしぬけに二人に言った。 「....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
と、彼女は二人の子を連れて、そのままどこへか立ち去った。(続夷堅志) 樹を
伐る狐 鄭村の鉄李という男は狐を捕るのを商売にしていた。大定の末年のある夜、か....
「名勝地帯」より 著者:黒島伝治
た。御料林だった。御料林でなければ、県有林だった。農民は、一本の樹も、一本の枝も
伐ることが出来なかった。同時に、そこは禁猟区だった。畠の岸で見つけた雲雀の卵を取....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
た方は矢張り腹が立ちますか?』 『別に腹が立ちもしませぬ……。枝振りを直す為めに
伐るのと、悪戯で
伐るのとは、気持がすっかり異います。私達にはその気持がよく判るの....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
タツは益々ニヤニヤしたが、 「谷の木を伐っているのは秘密ではなくなったし、二度と
伐る筈もあるまい。伐らせていた旦那も死んだのだからな」 と菅谷に云われて、オタ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
べき方法でござる、いやいや武家方ばかりでなく、浜に塩を焼く海人乙女にも、山に木を
伐る山賤にも、あてはまるべき方法でござる。で、奉公心得の件は、以上で大略尽くしま....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
を通る神様の休憩地だから、これに触れると神罰をうけて病気にかかる、と里人は怖れて
伐ることがなかったから今日に残ったと里人に信ぜられている。これは尾根を往復する一....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
奏をしている。わらべ達の合唱が、時々それに交る。 〔竹取翁の唄〕 竹山に 竹|
伐るや翁 なよや なよや 竹をやは削る 真竹やはけんずる けんずるや....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
うここは切り上げてと源太が一言、それから先はどこへやら。 蒼※釿ふりあげて木を
伐るときは満身の力をそれに籠め、一枚の図をひく時には一心の誠をそれに注ぎ、五尺の....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
(粗笨に、躁急に登場。)
避けた。避けた。
場所がいるのだ。
わたしどもは木を
伐るのだ。
その木はめりめり云って倒れる。
それをかついで行くときは、
そこらじ....