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「休息〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

休息の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
疲労に、襲われた。もし周囲が周囲だったら、彼は必ずそこに身を投げ出して、飽くまで休息をむさぼった事であろう。しかし、彼が相手の顔をふみつけて、血のしたたる太刀を....
古千屋」より 著者:芥川竜之介
うす》ら氷《ひ》に近いものを与えていた。 「善《よ》い。善い。もう下《さが》って休息せい。」 直孝は古千屋を退けた後《のち》、もう一度家康の目通《めどお》りへ....
或る女」より 著者:有島武郎
た。(葉子の感情を最も強くあおり立てるものは寝床を離れた朝の男の顔だった。一夜の休息にすべての精気を充分回復した健康な男の容貌《ようぼう》の中には、女の持つすべ....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
らないと気づいたから、夜は泊らぬことにしたけれど、水中の働きに疲れた体を横たえて休息するには都合がよかった。 人は境遇に支配されるものであるということだが、自....
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
」 とにかく、路傍だし、埃がしている。裏の崖境には、清浄なのが沢山あるから、御休息かたがた。で、ものの言いぶりと人のいい顔色が、気を隔かせなければ、遠慮もさせ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
であった。彼がこの卵の中で神の年の一年間(人間の年で数えると約三〇〇〇〇億年余)休息した後に、主はただ自分の観念の中でこの卵を二分し、それで天と地とを造った。そ....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
。仕方がないから、佐倉へ降りる。 奥深い旅宿の一室を借りて三人は次ぎの発車まで休息することにした。おはまは二人の前にひれふしてひたすらに詫びる。 「わたしはこ....
春昼」より 著者:泉鏡花
庵室なども至極その涼いので、ほんの草葺でありますが、些と御帰りがけにお立寄り、御休息なさいまし。木葉を燻べて渋茶でも献じましょう。 荒れたものでありますが、い....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
つ。 僧都 は。(大床に跪く。控えたる侍女一、件の錨の杖を預る)これはこれは、御休息の処を恐入りましてござります。 公子 (親しげに)爺い、用か。 僧都 紺青、....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、ようお詣り……」 「はい。」 「寒じが強うござります、ちとおあがりになって、御休息遊ばせ。」 この僧が碧牡丹の扉の蔭へかくれた時、朝詣の娘は、我がために燈明....
縁結び」より 著者:泉鏡花
戸帳が垂れている。その色だけ仄に明くって、板敷は暗かった。 左に六|畳ばかりの休息所がある。向うが破襖で、その中が、何畳か、仁右衛門堂守の居る処。勝手口は裏に....
琵琶伝」より 著者:泉鏡花
琵琶伝 泉鏡花 一 新婦が、床杯をなさんとて、座敷より休息の室に開きける時、介添の婦人はふとその顔を見て驚きぬ。 面貌ほとんど生色な....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
上の社の森の中で狐が鳴こうという場所柄の、さびれさ加減思うべしで、建廻した茶屋|休息所、その節は、ビール聞し召せ枝豆も候だのが、ただ葦簀の屋根と柱のみ、破の見え....
星女郎」より 著者:泉鏡花
らずには、震えて飲めなんだでござります。 やっと人心地になった処で、本堂|傍の休息所へ連込みました。 処で様子を尋ねると、(そ、その森の中、垣根越、女の姿が....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ぬ。なさけないやつ。 全能の神さま、おこころしだいに。 ああ、せめてかわりに、休息と慰安、それでもほしい。 そうすりゃなにも心の悩み、紙にかくにもあたらない。....