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休暇
「休暇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
休暇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
それがざっと二月《ふたつき》ばかり続いてからの事でございましたろう。ちょうど暑中
休暇になった当座で、ある夕方私が散歩かたがた、本願寺別院《ほんがんじべついん》の....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
、騒々しい車輪の音に単調な響を交している。
本間さんは、一週間ばかり前から春期
休暇を利用して、維新前後の史料を研究かたがた、独りで京都へ遊びに来た。が、来て見....
「樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
一
中学の三年の時だった。三学期の試験をすませたあとで、
休暇中読む本を買いつけの本屋から、何冊だか取りよせたことがある。夏目先生の虞美人....
「或る女」より 著者:有島武郎
じたくに立ち上がった。
三一
寒い明治三十五年の正月が来て、愛子たちの冬期
休暇も終わりに近づいた。葉子は妹たちを再び田島|塾《じゅく》のほうに帰してやる気....
「星座」より 著者:有島武郎
し前こごみにして、じろりと横ざまに眼を走らしながら人の顔を見る父の顔……今年の夏
休暇の終に見たその時の顔……その時、父と兄との間にはもう大きな亀裂《きれつ》が入....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
どんな茅屋の軒へでも、それこそ花だけは綺麗に飾って、歓迎をしますから、貴娘、暑中
休暇には、海水浴にいらしって下さい。 江尻も興津も直きそこだし、まだ知りません....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
を揚げて、何の峠を越すと云うでもありません。御覧の通り、学校に勤めるもので、暑中
休暇に見物学問という処を、遣って歩行く……もっとも、帰途です。――涼しくば木の芽....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
れまで経歴ったそこかしこより、観光に価値する名所が夥い、と聞いて、中二日ばかりの
休暇を、紫玉はこの土地に居残った。そして、旅宿に二人附添った、玉野、玉江という女....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
「当前です、学校の用を欠いて、そんな他愛もない事にかかり合っていられるもんかい。
休暇になったから運動かたがた来て見たんだ。」 「へ、お前様なんざ、畳が刎ねるばか....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
叙せられたのが、今年になって夏のはじめ、新に大審院の判事に任ぜられると直ぐに暑中
休暇になったが、暑さが厳しい年であったため、痩せるまでの煩いをしたために、院が開....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
なるから、この天田越が、今は既に随分、好事。 さて目的は別になかった。 暑中
休暇に、どこかその辺を歩行いて見よう。以前幾たびか上下したが、その後は多年|麓も....
「米」より 著者:犬田卯
わざと聞かせるかのようにも言うのであった。 おせきはそのことを感じて、 「勇ら
休暇かい。それとも何か用があってかえって来たのかい。」竃の前から訊ねかけた。 「....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
から。あるいは希望が達しられるかも知れないと思ったので。 つまり、友だちが暑中
休暇後に上京する――貧乏な大学生で――その旅費の幾分を割いて、一所に連れて出ても....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
。第三の原因は、人毎日曜に寺に詣して毎回同じようなる説教を聴き、一週一日の貴重の
休暇を犠牲にするは、あるいは野外に歩を散じ、あるいは友人と懐を語り、随意放任の楽....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ていたが、昭和十三年夏病気のため辞表を提出した際、上官から辞表は大臣に取次ぐから
休暇をとって帰国するよう命ぜられたので軽率な私は予備役編入と信じ、九月一日大洗海....