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会す
「会す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
会すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「冬」より 著者:芥川竜之介
安にしたのに違いなかった。僕はまた番号を呼びに来た看守に一体|従兄《いとこ》に面
会することは出来るかどうか尋ねることにした。しかし看守は僕の言葉に全然返事をしな....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
も今更話したいとは思わない。が、とにかくある極めて偶然な機会から、僕自身彼等の密
会する所を見たと云う事だけ云って置こう。』私は巻煙草の灰を舷《ふなばた》の外に落....
「或る女」より 著者:有島武郎
潜むようになった。
船がシヤトルに着いてから五六日たって、木村は田川夫妻にも面
会する機会を造ったらしかった。そのころから木村は突然わき目にもそれと気が付くほど....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
なのであった。―― 車の通ずる処までは、もう自動車が来て待っていて、やがて、相
会すると、ある時間までは附添って差支えない女弟子の口から、真先に予言者の不思議が....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
に。」 と鬢に手を触ったまままた俯向く。 「何、温泉宿の夜中に、寂しい廊下で出
会すのは、そんなお化に限るんだけれど、何てたって驚きましたよ――馬鹿々々しいほど....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
か。第一、芸妓屋の前へは、うっかり立てねえ。」 「なぜえ。」 「悪くすると敵に出
会す。」と投首する。 「あれ、芸が身を助けると言う、……お師匠さん、あんた、芸妓....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
いで、私があの印を付けておく内は不残趣味があるわい。姦通かな、親々の目を盗んで密
会するかな、さもなけりゃ生命がけで惚れたとか、惚れられたとかいう奴等、そして男の....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
した。 申すまでもなく、十|幾年の間現世で仲よく連れ添った良人と、久しぶりで再
会するというのでございますから、私の胸には、夫婦の間ならでは味われぬ、あの一|種....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
れがただちに文化の高低を意味するものではない。 かつて安田靱彦は黄瀬川の陣に相
会する頼朝義経の像を画いて三代美術の精粋をうたわれたが、殊に図中頼朝の坐像の美し....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、開いて見ると、翌朝面会したいというのであった。 早速翌くる朝|訪ねて行って面
会すると、デビーは「まだ商売かえをするつもりか」と聞いて、それから「ペインという....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
、なにごとにも不便なるが故ならん」といわれたり。よって、予はさらに「かの少女に面
会することを得るか」とたずねしに、杉本氏曰く、「『とく』は一週間ばかり前より実家....
「迷信解」より 著者:井上円了
る時日によりて定まるものならば、これらの人はみな、釈迦、孔子などと同一の運命に際
会すべき理なりと論じてある。これらの例によりて考うれば、時日に吉凶なきことは明ら....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
に世事を談ぜずといえども、あえて国家のために思うところなきにあらず。一変一動に際
会するごとに、いまだかつてその国を思わざるはあらず。いわゆる江湖の遠きにおりて、....
「西航日録」より 著者:井上円了
あり。余これに移りて馬関に上陸し、泉氏の宅にて丘道徹氏および山名、西尾等の諸氏に
会す。 二十一日未明、門司解纜。海上風波あり。西航五百里、シャンハイ河口なる呉....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
たのだった。) 夜に入り、シナ東南に当たりてタイアン灯台を望み、亜細亜号英船に
会す。わが船すでに台湾海に入る。 十日、曇晴。順風、波また高からず。暁天、アモ....