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「会席膳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

会席膳の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
行人」より 著者:夏目漱石
出される事と思って、調戯《からかい》半分茶の間の方に出て行った。お重は一生懸命に会席膳《かいせきぜん》を拭いていた。 「今日はポンポン鳴らさないのか」と自分がこ....
草枕」より 著者:夏目漱石
吸物《すいもの》でも、口取でも、刺身《さしみ》でも物奇麗《ものぎれい》に出来る。会席膳《かいせきぜん》を前へ置いて、一箸《ひとはし》も着けずに、眺めたまま帰って....
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
。それでもって、さあ食おうと云って、次の間の食堂へ案内した。西洋流の食卓の上に、会席膳《かいせきぜん》を四つ並べて、いよいよ鶉の朝飯となった。 まず御椀《おわ....
河明り」より 著者:岡本かの子
ますから」 纏縛という言葉が、ちらと私の頭を掠めて過ぎた。しかし、私は眼の前の会席膳の食品の鮮やかさに強て念頭を拭った。 季節をさまで先走らない、そして実質....
帰去来」より 著者:太宰治
じめましょう、はじめましょう。」と中畑さんは気が早い。 その日の料理も、本式の会席膳で鯛なども附いていた。私は紋服を着せられた。記念の写真もうつした。 「修治....
」より 著者:徳田秋声
、堅い身装をした女に案内されて、しゃれた二階の小室へ通った。 箸と猪口の載った会席膳が、じきに二人の前におかれて、気づまりなほど行儀のいい女が、酒のお酌をした....
次郎物語」より 著者:下村湖人
置かれた。 二三人が箸と椀を配ってあるいた。 先生夫妻と俊亮のまえだけには、会席膳が置かれたが、それには箸と何もはいっていない椀や皿がのせてあるきりだった。....
魔都」より 著者:久生十蘭
の側の角の「中洲」という表千家流に凝り抜いた構え。その奥まった座敷に、穏当らしく会席膳を並べて控えてござるのは、まず主座に名代の手腕家《やりて》の志摩徳兵衛、続....