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会社員
「会社員〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
会社員の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
人は、短い口髭《くちひげ》に縁《ふち》無しの眼鏡《めがね》と云う、むしろ弁護士か
会社員にふさわしい服装の持ち主だった。慎太郎はこう云う彼等の会話に、妙な歯痒《は....
「白」より 著者:芥川竜之介
えき》附近の踏切《ふみきり》を通過する際、踏切番人の過失に依《よ》り、田端一二三
会社員|柴山鉄太郎《しばやまてつたろう》の長男|実彦《さねひこ》(四歳《しさい》....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
いにく》大した男ではない。北京《ペキン》の三菱《みつびし》に勤めている三十前後の
会社員である。半三郎は商科大学を卒業した後《のち》、二月目《ふたつきめ》に北京へ....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
分より年をとった人ばかり、それも大抵お勤人ばかりを注視していたのである。 (あの
会社員らしい男は、夜寝る時ズボンを蒲団の下へ敷かないらしい)等々。自然、豹一の感....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
である。このなつかしさに対しては、去年の夏から互に許し合っている水泳場近くの薄給
会社員の息子薫少年との小鳥のような肉体の戯れはおかしくて、想い出すさえ恥じを感ず....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
主人のようにはなれませんでも、わたくしは何とかしてあの子を、勤め先のはっきりした
会社員か何かにして、素性のいい嫁を貰って身を固めさしてやり度いと思うのでございま....
「空襲警報」より 著者:海野十三
るで動物園の狐のように車内をあっちへいったり、こっちへいったり、ウロウロしている
会社員らしい男もあった。 「ああ呆れた。あそこを見なよ。この騒のなかに呑気な顔を....
「橋」より 著者:池谷信三郎
い貴婦人が、二人の令嬢の指を借りて、ありったけの所有のダイヤを光らせていた。若い
会社員は妻の購買意識を散漫にするために、いろいろと食物の話を持ちだしていた。母親....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
、ざっと二十五人ほどの客がいるが、驚いたことには開襟シャツなどを着込んだインテリ
会社員風の人が多いのである。彼等はそれぞれ、おっさん、鯨や、とか、どじょうにして....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
ブルの上に林檎やバナナを盛ったのを見たまま、もう一度往来へ出ることにした。すると
会社員らしい男が二人何か快活にしゃべりながら、このビルディングにはいる為に僕の肩....
「海亀」より 著者:岡本綺堂
生まれない前のことだ。」 鬢鬚のやや白くなった実業家の浅岡氏は、二、三人の若い
会社員を前にして、秋雨のふる宵にこんな話をはじめた。 そのころ、僕は妹の美智子....
「思い」より 著者:伊丹万作
の権化となるであろうことは決して想像に難くない。彼らの背には、多くの重役、株主、
会社員がおり、しかも、彼らの代表する会社はもともと利益を唯一の目的として成立した....
「五色蟹」より 著者:岡本綺堂
××館に泊まった。彼には二人の連れがあった。いずれも学校を出てまだ間もない青年の
会社員で、一人は本多、もう一人は田宮、三人のうちでは田宮が最も若い二十四歳であっ....
「遁走」より 著者:葛西善蔵
十一時近くなって、散会になった。後に残ったのは笹川と六人の彼の友だちと、それに
会社員の若い法学士とであった。そして会計もすんで、いよいよ皆なも出かけようという....
「死児を産む」より 著者:葛西善蔵
、今日も白いネルの小襦袢を縫っていた。新モスの胴着や綿入れは、やはり同じ下宿人の
会社員の奥さんが縫ってくれて、それもできてきて、彼女の膝の前に重ねられてあった。....