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会費
「会費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
会費の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
った。彼はつり銭を落したことにしたり、ノオト・ブックを買うことにしたり、学友会の
会費を出すことにしたり、――あらゆる都合の好い口実のもとに父母の金銭を盗もうとし....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
僕一人さ。――」
「なるほど、これは珍談だな。――おい、君、こうなればもう今夜の
会費は、そっくり君に持って貰《もら》うぜ。」
飯沼は大きい魚翅《イウツウ》の鉢....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
たそうである。ある上役《うわやく》や同僚は無駄《むだ》になった香奠《こうでん》を
会費に復活祝賀会を開いたそうである。もっとも山井博士の信用だけは危険に瀕《ひん》....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
人で一通り酌《しゃく》をして廻るだけでも大変なのに、あとがえらかった。おきまりの
会費で存分愉しむ肚の不粋な客を相手に、息のつく間もないほど弾《ひ》かされ歌わされ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
謂わねばならぬ。 先哲曰く、時は黄金である。そんな隙潰しをしないでも、交際会の
会費なら、その場で請取って直ぐに払いを済したら好さそうなものだが、一先ず手許へ引....
「御萩と七種粥」より 著者:河上肇
どいう人が加わったこともある。いつも朝から集って、夕暮時になるまで遊んだもので、
会費は五円ずつ持ち寄り、昼食は然るべき料理屋から取り寄せて貰った。当時はすでに故....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
浅葱の襟をしめつけて、雪駄をちゃらつかせた若いものでないと、この口上は――しかも
会費こそは安いが、いずれも一家をなし、一芸に、携わる連中に――面と向っては言いか....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
き、私もすすめられて入会した。私がゴルフを覚えたのはこの町のおかげであるが、この
会費が月に百円である。しかるべきインドアの練習場が新設され、備えつけのクラブとボ....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
ます。そうするとその通知を広げてみるわけであります。どこそこで国の同窓会がある。
会費は三円也。三円、すこし高いな、自分の学費がどういうようにして出ているかという....
「白銅貨の効用」より 著者:海野十三
動き出すに於ては、更に難中の難であって、もし之を美事に仕止めるようだと、莫大なる
会費を出して射撃|倶楽部員になって練習を積むのに比べて、簡易と経済に於て天地|霄....
「瘤」より 著者:犬田卯
他村の鑑札でごまかしたが、家屋税付加などにいたってはそんなからくりも出来ない。農
会費、水利組合費、これまた前年度の倍もかかるようになってしまう。少々は喰われたっ....
「女の話・花の話」より 著者:上村松園
味わいかねます。 京には、花の寺の保勝会というものがありまして、年に僅か二円の
会費を納めますと、花の時分にそこへ招待をうけまして、一日ゆっくり花を見て、食事か....
「遁走」より 著者:葛西善蔵
神田のある会社へと、それから日比谷の方の新聞社へ知人を訪ねて、明日の晩の笹川の長編小説出版記念会の
会費を借りることを頼んだが、いずれも成功しなかった。私は少し落胆してとにかく笹川....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
り。 英国に婦人内国布教会と称するものあり。その規約書を見るに、会員たるものは
会費として一シリング(わが金三十三銭)を収納すること、手細工物を作り、これを売り....
「魔性の女」より 著者:大倉燁子
様子もないのに内心ほっとして、言わずもがなのことまで軽口にしゃべりつづけた。 「
会費の関係もあるだろうが、酒がまずくってねえ。やっぱりうまいのは家の晩酌に限るな....