伝説[語句情報] » 伝説

「伝説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

伝説の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
《ふたつき》に一篇ずつは短い小説を発表して来た。その一つ、――サン・クリストフの伝説を慶長版《けいちょうばん》の伊曾保物語《いそぽものがたり》風にちょうど半分ば....
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
牢屋《ろうや》へ送られた時も、さらに悪びれる気色《けしき》を示さなかった。いや、伝説によれば、愚物の吉助の顔が、その時はまるで天上の光に遍照《へんしょう》された....
河童」より 著者:芥川竜之介
ました。――というよりも信じるほかはなかったのでしょう。この聖徒の我々に残した『伝説』という本を読んでごらんなさい。この聖徒も自殺未遂者だったことは聖徒自身告白....
金将軍」より 著者:芥川竜之介
》に教える歴史は、――あるいはまた小児と大差のない日本男児に教える歴史はこう云う伝説に充ち満ちている。たとえば日本の歴史教科書は一度もこう云う敗戦の記事を掲げた....
黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
ぐそく》の相好《そうごう》とは行きませんかな。そう云えばこの麻利耶観音には、妙な伝説が附随しているのです。」 「妙な伝説?」 私は眼を麻利耶観音から、思わず田....
校正後に」より 著者:芥川竜之介
」の材料は、昔、高木さんの比較神話学を読んだ時に見た話を少し変えて使った。どこの伝説だか、その本にも書いてなかったように思う。 ○新小説へ書いた「煙管《きせる》....
路上」より 著者:芥川竜之介
つは?」と、無遠慮な問を抛《ほう》りつけた。 十三 「中世の伝説を集めた本でしてね。十四五世紀の間《あいだ》に出来たものなんですが、何分《な....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
は六年の苦行の後、菩提樹《ぼだいじゅ》下に正覚《しょうがく》に達した。彼の成道の伝説は如何に物質の精神を支配するかを語るものである。彼はまず水浴している。それか....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
基督《キリスト》教国にはどこにでも、「さまよえる猶太人《ゆだやじん》」の伝説が残っている。伊太利《イタリイ》でも、仏蘭西《フランス》でも、英吉利《イギリ....
誘惑」より 著者:芥川竜之介
長と変りはない。 * * * * * 後記。「さん・せばすちあん」は伝説的色彩を帯びた唯一の日本の天主教徒《てんしゅきょうと》である。浦川和三郎《う....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
であろう。私はお前が従う為めに結果される思想なり言説なり行為なりが、仮りに外界の伝説、習慣、教訓と衝突矛盾を惹き起すことがあろうとも、お前は決して心を乱して、私....
『聖書』の権威」より 著者:有島武郎
見ると聖書から嘗て得た感動は波の遠音のように絶えず私の心耳を打って居ます。神学と伝説から切り放された救世の姿がおぼろながら私の心の中に描かれて来るのを覚えます。....
歯車」より 著者:芥川竜之介
蛆は僕の頭の中に Worm と云う英語を呼び起した。それは又麒麟や鳳凰のように或伝説的動物を意味している言葉にも違いなかった。僕はナイフやフォオクを置き、いつか....
「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
が起った如きは、この間の消息を語るものである。こう云う傾向の存する限り、絵画から伝説を駆逐したように、文芸からも思想を駆逐せんとする、芸術上の一神論には、菊池の....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
るし、しばしば奇怪なものを見たり、虚空に音楽や人声を聞くこともある。近隣一帯には伝説は豊富だし、幽霊のでる場所も多いし、うす暗い時刻につきものの迷信もあまたある....