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伴侶
「伴侶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
伴侶の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
さっているのを意識して、軽い誇りと落ち付きを感じていた。倉地もそういう女を自分の
伴侶《はんりょ》とするのをあながち無頓着《むとんじゃく》には思わぬらしかった。
....
「橡の花」より 著者:梶井基次郎
を知りました。親からの金の中では出したくないと云うのです。――私は今更ながらいい
伴侶《はんりょ》と共に発足する自分であることを知りました。気持もかなり調和的にな....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
く。彼を彼自身のように知っているものは何処にもいない。陽の照る時には、彼の忠実な
伴侶はその影であるだろう。空が曇り果てる時には、そして夜には、
伴侶たるべき彼の影....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
「ベルナルドーネの若い騎士」「円卓子の盟主」などと声々に叫び立てながら、はぐれた
伴侶を探しにもどって来た。彼らは広場の手前まで来た。そして彼らの方に二十二、三に....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ェズ氏を顧みて、
「ところでレヴェズさん、勿論それまでには、|その悲しめる旅人は
伴侶を見出せり――なんでしたからな」
「そ、それを御承知のくせに」とクリヴォフ夫....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
んだ。かわりにはの、道が寂しい……里へは、きこう同道せい。 蟹五郎 帰途はお池へ
伴侶だ。 鯉七 月の畷を、唄うて行こうよ。 蟹五郎 何と唄う? 鯉七 ==山を川....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
て来て縋るように寄ったと思うと、松崎は、不意にギクと手首を持たれた。 「貴方を、
伴侶、
伴侶と思います。あ、あ、あの、楽屋の中が、探険、……」 紳士は探険と言っ....
「小公女」より 著者:菊池寛
ならないと思いました。妙におどけた小さいセエラは、父にとってこそ、なくてはならぬ
伴侶だったのです。印度の家へ帰っても、セエラがあの白い上衣を着て迎えに出て来ない....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
いうものに対して渇望していたので、実生活の間にそれを漁ると同時に、わたしの幽霊の
伴侶に長いあいだ逢えないでいるということに、漠然とした不幸を感じた。五月十五日よ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
もある。どうかすると彼は神々にも鬼畜にも、忽ちのうちに変貌する。常に分身であり、
伴侶であり、かつまた警告者である。気随気儘なしれもので、いつ遣ってくるとも予想さ....
「明暗」より 著者:岡本かの子
々しく楽しそうだった。しかし彼が持っている円滑で自在な魂は、かならずしも、人生の
伴侶として特に自分を指名する切実性を持つ魂とは受取れなくなった。美人で才能ある女....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
希望と嫉妬は、あなたさまが私を正しくお扱いくださいます限り、永久に私に取りついた
伴侶でございます。もし陛下が、みこころの甘露もてこの希望をお養いくだされ、愛の正....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
、真摯そのもののみである良寛様とはイデオロギーを異にする。 さらば良寛様の道の
伴侶を何人に見出すべきかということであるが、私はまず大徳寺の春屋禅師を推すべきで....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ローマでの体験から五十年以上の歳月にわたってベートーヴェンの音楽は、ロランの魂の
伴侶であるとともに、そしてその故にまた彼の知性の研究対象であった。 ここに訳出....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
付録 ロマン・ロラン ヴィーンにおけるベートーヴェン記念祭の講演 われわれの生活の偉大な
伴侶であってくれたその人に、私は、この一時代の感謝の言葉を――Dankgesan....