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似寄り
「似寄り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
似寄りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
には勝利で、或る時には敗北であるであろう。 その何れにせよ、反省は経験の結果を
似寄りの部門に選び分ける。かく類別せられた経験の堆積を人々は知識と名づける。知識....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
は様子が違うと思った。その頃にはこんな風の商人がたくさんあった。 これもそれと
似寄りの話で、やはり十七年の秋と思う。わたしが、父と一緒に四谷へ納涼ながら散歩に....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
には、三匹の蟹が入れてあったので、こっちに準備してある七匹の蟹と引合せて、それに
似寄りの大きさのを一匹買おうとしたところが、その小僧は遠いところからわざわざ連れ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
るです。こちらの方の寺のある近所には、これまた天然の
の大塔というようなそれぞれ
似寄りの名前を付けまして、愚民の心を誘惑して居るです。しかし私は先に拵え物のロボ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
れた。土地の人はそういう風に伝承している。鶴見はこの伝説を聞いたとき、テニスンに
似寄りの詩があったことを想起した。テニスンの詩は、サアジェントとか何とかいったよ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
せられたるや知るべきなり。しかりといえどもこれみな東洋の文物のみ、東洋人種のやや
似寄りたる国々にありてはその風俗習慣の根柢また相似たるものあり。儒道仏教の容易に....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
蝋の附きたるコロップあるや否を探究めんと思えるなり、凡そ二十分間ほども探りて全く
似寄りたるコロップの無きことを確め得たれば、彼れ余に向い「何も無い、探すだけは探....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
それとも殺されたか、いずれにしても死んだのなら死体が出そうなものだ。親の身として
似寄りの死体が出たら、きっと見に行った事であろう。死体の出ないのは未だ生きている....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
えて、その後は碁石を手にせられませんでした。 長兄のお書きの伊沢蘭軒の伝にも、
似寄りの話が出ています。蘭軒が病家からの帰途、雨の夜で、若党が提灯を持って先に立....
「或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
さんを誘惑したり、河野さんに身を任せたり、丁度あなたには似寄っています。ほんとに
似寄りの夫婦よ。あの女と結婚なさるがいいわ。私邪魔も何にもしやしません。黙って出....
「或る女の手記」より 著者:豊島与志雄
坊さんをまた呼んで貰った。そして、はいって来たお坊さんの顔を見ると、それは彼とは
似寄りの点もない人だった。私は自分が自分でないような心地をしながら、家へ帰った。....
「上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
横の楓橋あたりの運河の眺めは、平凡ななかに特殊な風趣を含んだものであるが、それに
似寄りのものでも一つ上海郊外に欲しいと思われるのであった。 或は、そういう場所....
「白蛾」より 著者:豊島与志雄
り地下の暗渠となっております。その他に細流の痕跡さえもありません。河の堤防などは
似寄りのものもなく、彼方の高台は広い谷中の墓地で、田舎に見られない五重塔が聳えて....
「不肖の兄」より 著者:豊島与志雄
も、それから殊には母に対しても、そんな冒涜な考えは毛頭懐いてやしない。亡父や兄に
似寄りの点を自分の顔貌《かおかたち》の中に見出して、どうかすると悲観することはあ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
天に対する嘲笑。
後者からは何が出て来るか? 天の恵みと愛。
しかも、かくも
似寄りまたかくも異なれるそれら二つの場所において、かくも相違せる二種の人々は、同....