低気圧[語句情報] » 低気圧

「低気圧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

低気圧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
と、それ、あの金剛や妙高のように、機雷をグワーンと喰わなきゃならんで、今のところ低気圧の散るのを待たねば、艦隊は損傷が多くなるばかりじゃ。それがまた、あまり永く....
海底大陸」より 著者:海野十三
つくえの上につみかさねられていった。 海上の天候は、このとききゅうにかわった。低気圧の中心が、足ばやにこっちの方におしだしてきたものと見える。風がひゅうひゅう....
デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
へ帰って来た。喬介は、私の渡したノートを受け取ると、 「いや、有難う。753粍の低気圧と西南の強風か。さあ、もう用事は済みましたからバルーンを揚げて下さい。さて....
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
うへ聞えるような大声で、 「おい、鳥喰崎へ行って見よう」 四低気圧がやって来ると見えて、海は思ったよりもうねりが高かった。急に吹き始めた強い....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
そんなことで、次の年々からは秋になると、復一は神経を焦立てていた。ちょっとした低気圧にも疳を昂ぶらせて、夜もおろおろ寝られなかった。だいぶ前から不眠症にかかっ....
琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
大気の圧力が減ずれば水銀柱の高さは下るのは自明の理です。昨夜の二時頃は東京は正に低気圧の中心に入ったので、気象台の調べによれば、午後五時頃は気圧七百五十粍、午前....
火星探険」より 著者:海野十三
だ。真空ができるということは、そこへコーヒーを吸いよせることになるんだ。ちょうど低気圧の中心へ向って雨雲が寄ってくるようなものだよ」 河合は、そういって説明を....
火星兵団」より 著者:海野十三
士の手は、ぶるぶるとふるえて、今にも課長の机の上の電話機を叩きこわしそうである。低気圧がやって来たようなものだ。 これには、さすがの課長も困ってしまった。が、....
桃のある風景」より 著者:岡本かの子
食欲でもないし、情欲でもない。肉体的とも精神的とも分野をつき止めにくいあこがれが、低気圧の渦のように、自分の喉頭のうしろの辺に鬱して来て、しっきりなしに自分に渇き....
わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
文句を言はぬぐらゐ米があるのだ。 朝、昼、夕、三度づゝ海へ行く。雨が降つても、低気圧襲来大暴風雨狂瀾怒濤といふ時でも、風をひいて熱があつても出掛けて行くので、....
足のない男と首のない男」より 著者:坂口安吾
い本を何百冊も並べたてゝ、ともかく命中するのは風ばかりにしろ細い鉄棒をふり廻して低気圧の子供ぐらゐは年中まき起した筈であつた。 大将だの大臣の正体がバクロされ....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
あくまでも源太だから悪く気をまわしてそれを疑つたりはしない。四郎の一言で今までの低気圧がたちまち雲散霧消して、光風霽月、かんらかんらと朗らかにうち笑つて別れてし....
成層圏飛行と私のメモ」より 著者:海野十三
いう寒冷さにおかれ高層にのぼるほど多少温度が上昇する傾向がある。それから高気圧も低気圧もあらわれず、風はいつもしずかに一定方向に吹いていると云う。 下から成層....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
至りようやく収まりしも、波なお高く、船の揺動はなはだし。ただし船長の報告により、低気圧すでに去り、石炭も不足せざる見込み立ちたれば、救助船を謝絶せりというを聞き....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
カチで眼を拭きさらに地上に落ちた涙を、それで拭い取ろうかとも思うたが、彼が動くと低気圧が起って大暴風を起すおそれがあると思われたのと、市民に自分のことが知れると....