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「低温〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

低温の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
寒さ」より 著者:芥川竜之介
度の異なる二つの物体を互に接触《せっしょく》せしめるとだね、熱は高温度の物体から低温度の物体へ、両者の温度の等しくなるまで、ずっと移動をつづけるんだ。」 「当り....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
なっていなければならないはずである。この場合にも、一般自然界に通有であるように、低温な物質、ここでは低温な恒星、が高温なものの方から、また大きい方が小さい方から....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
咽喉をやられたんだ。兇器が屍体付近にないのだから、明白な他殺だよ。それに、こんな低温の中でまだ体温が残っているし、硬直が始まり掛けたところだからね。絶命はたぶん....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
を悟った。事実も、絶えず洞窟の形が水蝕で変っているらしい。 すると私は、ここの低温度がひじょうに気になってきた。獣類ならともかく人間は、うかうかすると凍死する....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
迄、液汁の分泌が特に多い。そうして曇天降雨の時には、更に一層分泌が多い。乾燥の時低温の時、分泌量が減少する。偖、次は製薬法だ。壺から竹の皮へ移さなければならない....
備忘録」より 著者:寺田寅彦
のとも一応は解釈される。しかし盛夏の候に涼味として享楽されるものはむしろ高温度と低温度の急激な交錯であるように見える。たとえば暑中氷倉の中に一時間もはいっている....
ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
んだ。できないのですか」 「『熱力学第二の法則』というのがあります。それによると低温のものから高温のものへ熱を移すことはできないのです。ですからこの法則を知らな....
超人間X号」より 著者:海野十三
た。中からさッとひえびえとした気流が流れだして、検事たちの顔をなでた。 「大した低温《ていおん》ではないから、そのままおはいりなさい」 博士は先頭に立ってはい....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
の零の状態は、今の処実験的には不可能なのであって、吾々は適当な低圧のガスや適当な低温の固体の自然的存在を選択する外はないのである。 そう考えれば社会科学も何等....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
深いものであることを特色とする。前出の理化学研究所、塩見研究所、金属材料研究所、低温研究所、電気通信研究所、各帝大教室、其の他飛行機・電機・造船・の工場に付随し....
さまよえるユダヤ人の手記より」より 著者:寺田寅彦
してその平均気温からの擬週期的変化が第二条件であると思われる。この変化は必ずしも低温の方向に起らなくてもいいということは、暑中熱湯を浴びる実験からも分ると思う。....
浅間山麓より」より 著者:寺田寅彦
」に比べると、やはり、きりっと引きしまった美しい姿をしている。強い紫外線と烈しい低温とに鍛練された高山植物にはどれを見ても小気味のよい緊張の姿がある。これに比べ....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
。僕は、続けざまにハンマーを揮って機関を叩きつけた。歯車は砕け、シャフトは折れ、低温蒸気は、凄まじい勢いで、折れまがったパイプの裂け口から吹き出した。僕は、汗を....
血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
元節の日だが、この日はひどく寒く、午前六時に零下五度三分という、東京地方には稀な低温だった。私は前夜の飲過ぎと、学校が休みなのと、そのひどい寒さと、三拍子揃った....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ンドが「デビー―ファラデー実験室」というのを南に建て増しをした。その後ヂュワーが低温度の実験をしたとき重い機械を入れたため、多少の模様変えをした。しかし今日でも....