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「住む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

住むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
彼は、この自然と対照させて、今さらのように世間の下等さを思い出した。下等な世間に住む人間の不幸は、その下等さに煩わされて、自分もまた下等な言動を余儀なくさせられ....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
もなく、河原蓬《かわらよもぎ》の露に濡れながら、摩利信乃法師《まりしのほうし》の住む小屋を目がけて、窺《うかが》いよることになったのでございます。 御承知の通....
河童」より 著者:芥川竜之介
たった後、この国の法律の定めるところにより、「特別保護住民」としてチャックの隣に住むことになりました。僕の家《うち》は小さい割にいかにも瀟洒《しょうしゃ》とでき....
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
軍することは出来なかった。が、一度ロンドンへ帰った後《のち》、二三年ぶりに日本に住むことになった。しかし僕等は、――少くとも僕はいつかもうロマン主義を失っていた....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
》もない頃、やはり本所《ほんじょ》の松井町《まついちょう》にある、手広い二階家へ住むようになっても、不相変《あいかわらず》晴れそうな気色《けしき》はなかった。彼....
道祖問答」より 著者:芥川竜之介
けた返事が伝って来た。 「おゆるされ。これは、五条西の洞院《とういん》のほとりに住む翁《おきな》でござる。」 阿闍梨《あざり》は、身を稍後《ややあと》へすべら....
点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
、一体彼等三人の中では誰が幸福だったろうと考えたりした。 かげろふや塚より外に住むばかり 僕は実際この時ほど、こう云う丈艸《じょうそう》の心もちが押し迫って来るのを感じたことはなかった。....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
御受難の御《おん》有様を拝しました。元来それがしは、よせふと申して、えるされむに住む靴匠《くつしょう》でござったが、当日は御主《おんあるじ》がぴらと殿《どの》の....
追憶」より 著者:芥川竜之介
祖父や父の住んでいた古家を毀した時のことである。僕は数え年の四つの秋、新しい家に住むようになった。したがって古家を毀したのは遅くもその年の春だったであろう。 ....
「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
何に割引きを加えて見ても、菊池の力量は争われない。菊池は Parnassus に住む神々ではないかも知れぬ。が、その力量は風貌と共に宛然 Pelion に住む巨....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
はほとんどあるまい。 水曜日から木曜日にかけての深更、某街四十番地所在の家屋に住む者は連続的に二発放たれた銃声に夢を破られた。銃声の聞えたのは何某氏の部屋だっ....
初雪」より 著者:秋田滋
のことが何もかも思い出されて来るのだった。その土地へ着いた時のこと、生れて初めて住むその家で過した第一日のこと、それにつづく孤独な生活のことなどが、それからそれ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
からの実験室がある。その先きに暗い物置があるが、これから狭い階段を登ると、場長の住む室の方へとつづいている。 以上が大体ファラデー時代の王立協会の様子である。....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
た夢想におちいる傾向は、この谷間に生れつき住んでいる人だけでなく、しばらくそこに住む人も知らず知らずのうちにみな取りつかれるのである。ひとびとが、この眠たげな地....
狂人日記」より 著者:秋田滋
れらのものは、道のうえに踏み潰された蟻を、その足跡として残して行くだけだ。小屋に住む黒人たちの国に行ってみよ。風に揺らめく褐色の天幕の下に寝起きする白色アラビア....