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住処
「住処〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
住処の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
ということも、決して死ぬのじゃなくて、永遠なる「不死の生命」という涅槃です。「無
住処」とは、
住処すなわち住する処なき涅槃という意味で、他の語でいえば「生死に住せ....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
。野犬に落ちるのは大抵駄犬であって、名のある犬は大抵飼い犬になる。首輪も嵌めず定
住処もなく、定職もなしにフラフラしていると、浮浪罪に問われて、タライ廻しに合った....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
いて、これという狙いを付けたものです。そして、お寺から、その女を尾行して行って、
住処を突き留めます。それからは、毎日女の家を見張っていて、女が外出する度びに、尾....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
は前にもこの山を見たことがありました。そして、それは頂《いただき》がペガッサスの
住処《すみか》になっているヘリコン山だということが分りました。ペガッサスは、許し....
「博物誌」より 著者:岸田国士
い。物音がうるさいからである。彼らは未墾の野の中に、小鳥だけが知っている泉の縁を
住処としている。 遠くからは、はいり込む隙間もないように見える。が、近づいて行....
「生きている戦死者」より 著者:牧逸馬
軍隊手帖、その他の書類一切、Bela Kiss という名前、Czinkota の
住処等、すべてレッシュ氏を満足させるべく完全だ。帰りがけに、キスの臨終に立会った....
「かもじの美術家」より 著者:神西清
こんなふうになっていました。――その木造の建物のなかで、わたしたち女の子は二階に
住処をあてがわれ、すぐその下は天井の高い大きな部屋で、わたしたちの歌や踊りの稽古....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
きにあずかりましてありがとうございます。わざわざお運びを願うのもなんですから、御
住処《おところ》さえお知らせ下さいますれば、毎晩一合ずつ手前のほうからお届けいた....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
も、その地に在ってはさらにその東方に日出処の存在を認むべき筈で、したがって自己の
住処を以て、自ら日の本なりと称したとは思われぬ。されば我が中世の語には、当時の地....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
有様。一体ラサというのは神の国という意味で、いわゆる仏、菩薩すなわち外護の神様の
住処で非常に清浄な土地であるというところから神の国という意味の名をつけられたので....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
、そっと車を降り、偶然再会したような振りで話をしかけた。君江は問われてもはっきり
住処は知らせなかったが、唯|市《いち》ヶ|谷《や》辺《へん》だと答えて、一緒に外....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
がいたほどであった。しかるにこの山間の仙北地方は、なお久しく麁蝦夷すなわち生蕃の
住処として遺され、奥州の国府多賀城から、出羽の秋田城に通ずるにも、最上川に沿うて....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
にあらざれば、所々の権門の使役に属して、寺の命を用いなかったものらしい。またその
住処も、応永二十一年の文書には前記の如く、信濃小路|猪熊西頬一町とあるが、建武の....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
の世間の実際であります。またよしや都合よくその素性を暗まして、一旦部落外に適当の
住処を求めえたとしましても、もしそれがいわゆる部落民であると知れた限り、隣の人は....
「三の酉」より 著者:久保田万太郎
ナ……と思ったら、もういけません。……しみ/″\、かなしくなったわ、あたし、心の
住処のないことが…… ――さて、と…… と、ぼくは、三本目の銚子のやゝかッた....