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住宅街
「住宅街〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
住宅街の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
が来た。春日規矩男からである。 その後ご無沙汰しましたが、僕は今仙台市内のある
住宅街に棲んでいます。僕はあなたが仰言った『無』それ自身充足する積極的ないのちの....
「道標」より 著者:宮本百合子
車の停留場のある通りは家々の正面の窓から並木道《ブリ※ール》の雪の梢が眺められる
住宅街である。
ひとが、或る町に住んでいて、やがてもうそこには住まなくなる。そ....
「都会地図の膨脹」より 著者:佐左木俊郎
七 部落の中央部にあった台地の上は、人家で埋め尽されて、完全に
住宅街になっていた。 空から続く腕のように、南向きの斜面を抱込んでいた雑木林は....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
水兵も、それにつづいて急な階段を下って行ったが、下りてみると、そこはごみごみした
住宅街といったようなところ。むっと臭気が鼻をつく。労働者の宿泊するところらしい。....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ス・ケンシントン、それにこのメイフェアの四つが、いっぱんに倫敦市内で一ばん高級な
住宅街となっているが、メイフェアの持つ歴史と香気にくらべれば、ジョウジアン時代以....
「春盲」より 著者:豊島与志雄
終戦後、東京都内にも小鳥がたいへん多くなった。殊に山の手の
住宅街にそうである。空襲による焼野原が至るところに拡がっていて、人家はまだ点在的....
「蔵の二階」より 著者:豊島与志雄
―戦後、この土蔵の内部が改造されて住宅にされているのだ。 この辺は、もともと、
住宅街で、復興も後れている。道路に沿って、新築の店屋が少しくあるきりで、他は空地....
「レンブラントの国」より 著者:野上豊一郎
いは望ましいのではないかとも思える(その証拠には、ハーグの新区域ムッセンベルクの
住宅街の如きは、ベルリンの郊外にでも行ったような新様式の機構を持っている)が、旅....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
これも学生で、帰省中であった。 四人目の敏子はまだ勤め先から戻らなかった。文化
住宅街の中でもやや目立つ洋館であるが、居住者の標札だけでも違った姓のが五ツ六ツ並....
「ヤトラカン・サミ博士の椅子」より 著者:牧逸馬
が改造しました。そしておらんだ人は、いま市場区《ペタア》のあるところを自分たちの
住宅街ときめて、市内湖に浮かぶ「奴隷の島」で、土民を飼い慣らしました。が、いぎり....
「土から手が」より 著者:牧逸馬
い――」 しかし、聖マテオで新たに捜査を起すとして、その手懸りは何か? 静かな
住宅街の自宅で紹介だけで患者を診ているような高級の開業医か。裏町のアパアトメント....
「肌の匂い」より 著者:三好十郎
つかり安心したらしく今度は落着いて歩き出しました。案の條、Kの一劃で燒け殘つた小
住宅街に入つて行き、一軒の家に消えました。間を置いて、その家の前に行つて見て、ビ....
「快走」より 著者:岡本かの子
まばらに立つ住宅は影絵のように黝ずんで見えていた。道子は光りを求めて進むように、
住宅街を突っ切って空の開けた多摩川脇の草原に出た。一面に燃えた雑草の中に立って、....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
片手間にはゆかない。地理的な概念をつかめれば望外というもの。 神戸らしい山の手
住宅街。坂の下から歩く。だいぶ登って、右側をのぞくと、深い断層の切れ目みたいな渓....