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体つき
「体つき〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
体つきの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
毛の濃いのも、よく釣合って、抜けるほど色が白い、ちと大柄ではありますが、いかにも
体つきの嫋娜な婦で、 (今晩は。) と、通掛りに、めし屋へ声を掛けて行きました....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
行って来ようかと思う。どうだろう、君、迷惑をするだろうか。」 と甘えるような身
体つき、座蒲団にぐったりして、横合から覗いて云う。 「何が迷惑さ。君の身体で、御....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
敷はあるので、やっと安心したように言った。 人の事は云われないが、連の男も、身
体つきから様子、言語、肩の瘠せた処、色沢の悪いのなど、第一、屋財、家財、身上あり....
「春昼」より 著者:泉鏡花
つ言うようには思われぬが、唯何んとなく賢げに、恋も無常も知り抜いた風に見える。身
体つきにも顔つきにも、情が滴ると言った状じゃ。 恋い慕うものならば、馬士でも船....
「海底都市」より 著者:海野十三
もつづいていた。乳房のある者と、それのない者と両方がいた。 大ざっぱに彼等の身
体つきについて感じを述べると、たしかに人間らしくはあるが、多分に魚の特徴を備《そ....
「火星探険」より 著者:海野十三
で、頭が変になり、気を失いかけたそうである。 張の感想によると、彼は火星人の身
体つきを見て、これはスープで丸煮にして喰べたら、さぞうまいだろうと思ったそうであ....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
とそのとき、どやどやと足音がして、一団の人が入ってきた。見ると、それは、逞しい身
体つきの、中年の中国人が六七名、いずれも袖の長い服に身を包んでいた。彼等は、三千....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
が隊の携帯用無電機眼がけて拳をふりあげて来った怪物団は、その甲虫の如き頑丈なる身
体つきにも拘わらず、力ははなはだ弱きことを発見せり。 彼らはわれわれの強力無双な....
「蠅男」より 著者:海野十三
しかしよく考えてみると、蠅男について分っているのはそれだけであった。どんな身
体つきをしているのか、それは黒い吊鐘マントの下に蔽われていてハッキリ分らない。そ....
「見えざる敵」より 著者:海野十三
った。両眼の所在は、煙色のレンズの入った眼鏡に遮られて、よくは見えない。服装や身
体つきから見ると、中国人らしいところもあるが、大きな鼻や深い髭から見ると西洋人の....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
るのが見えた。 今日も半円祠堂のまんなかの腰掛には崖邸の夫人|真佐子が豊かな身
体つきを聳かして、日光を胸で受止めていた。膝の上には遠目にも何か編みかけらしい糸....
「富士」より 著者:岡本かの子
性格があることは前の条で説いた。こどもたちは育った山の性その如き人間となった。身
体つき容貌まで何やら山の姿、峯の俤《おもかげ》に似通って見えた。西国の山は冬は脱....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
のだった。 また、盲人の一群は、七人の向う側に立ち並んでいて、そのぎごちない身
体つきは、神秘と荒廃の群像のように見えた。 もはや眼以外の部分も、生理的に光を....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
た、ということだった。 学校での休暇時間には好んで女の子と遊んだ。少女のような
体つきで、顔も色白くこぢんまり整っていたから、女教師たちがいきなり抱きしめに来た....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
すじょう》や腕が見抜けるようになった。ひとり、どうやら臭いと思われる女給が来た。
体つき、身のこなしなど、いやらしく男の心をそそるようで眼つきも据《すわ》っていて....