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体付
「体付〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
体付の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
所における過剰によって償われるのである。』すなわち、カントの考えでは、銀河の中心
体付近にある諸太陽が消燼する一方で、はるかに離れた宇宙星雲から新しい太陽が幾つも....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
失わない顔立だ、調って正確な顔だ。彼女はロンドンの大抵の女のように痩せて堅そうな
体付きをして居るが、腰の短な細いくびれから臀部の円く膨れた辺りにスマートな女らし....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
をつくと、法水は屍体の左手をトンと落して、 「ウン、咽喉をやられたんだ。兇器が屍
体付近にないのだから、明白な他殺だよ。それに、こんな低温の中でまだ体温が残ってい....
「怪しの館」より 著者:国枝史郎
リ……と寄せて来る。 いずれも相当の手利きらしい。が、その中では真ん中にいる、
体付きのきゃしゃな一人の武士が、どうやら一番未熟らしい。そのくせどうやらその人物....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
奴らはつまり妖術者なのだ。催眠術かも知れないが、とにかく一種の法力で、人間の心や
体付きまで獣類に一変させるのだよ。……見込まれたのが園長だ。園長は決して悪人では....
「足」より 著者:豊島与志雄
処で降りますから……。」 そう云い捨てて、彼は少し猫背加減のひょろひょろした身
体付で、スーツケースを下げて車室から出ていった。 私は一人で、その男のことを考....
「黒点」より 著者:豊島与志雄
「日の照っている海を、虫眼鏡で見ると、そりゃあ綺麗だわよ。」 なよなよした身
体付をして、舌ったるい口を利いて、家に来ても一日火鉢にばかりかじりついてるその姉....
「月かげ」より 著者:豊島与志雄
両足か両耳か、何でもそういった左右の部分に、どこか不釣合な不具な点がありそうな身
体付だった。 もう一時近くで、窓のカーテンも下ろされ、表の硝子戸には白布が引か....
「反抗」より 著者:豊島与志雄
圧迫してくる。隆吉がよちよち歩いてる。頭ばかりが大きくて、栄養不良らしい萎びた身
体付をしている。自分の児だと思うと変な気がする。 これまで書いてくると、手先が....
「幻の園」より 著者:豊島与志雄
祖母はいつも綺麗でした。痩せた細そりした身
体付で、色が白く、皮膚が滑かでした。殊に髪の毛が美事でした。多くも少くもないその....
「慾」より 著者:豊島与志雄
比ぶれば、帽子の線を引下げてマントの襟に※を埋めてる村尾の方が、痩せた弱々しい身
体付のせいもあって老けて見える。そして中江のしっかりした足取が、ふらついてる村尾....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
り返るほど後《うしろ》に振向きたる若衆の顔を描き、半分しか見えざる仇《あだ》な身
体付《からだつき》によりて巧《たくみ》に余情を紙外に溢《あふ》れしめたり。梯子段....
「風に乗って来るコロポックル」より 著者:宮本百合子
代までは由緒ある武士であったという話と、頭こそクサだらけだが、なかなか丈夫そうな
体付きと素速《すば》しこい眼付きが、イレンカトムの心を引いた。 その時、ようよ....
「最近悦ばれているものから」より 著者:宮本百合子
っている。H. G. Wells は知らない、が Galsworthy は、彼の
体付の通り、どちらかと云うと、細づくりな、輪廓の柔かい、上品と落付きと一種の物懶....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
花を欺く眼鼻立ちと、希臘の古彫刻そのままの恰好のいい頸すじと、気高くしなやかな身
体付きとは、人種と男女と老若の差別を問わず、満場を恍惚たらしむる資格を十分に持っ....