体当り[語句情報] » 体当り

「体当り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

体当りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
へ体当《たいあた》りを試みました。どう思ったかと申しますのは日頃《ひごろ》数馬は体当りなどは決して致さぬゆえでございまする。わたくしははっと思いました。またはっ....
雛妓」より 著者:岡本かの子
やっただろう。小取り廻しの利かないわたくしは、何の所作もなく、ただ魂をば、愛をば体当りにぶつけるよりしかたなかった。例えそれを逸作は「俺がしたいと思って出来ない....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
も、沈む! が、谷底にはすぐ別な波がむくむくと起ち上ってきて、ドシンと船の横腹と体当りをする。 オホツック海へ出ると、海の色がハッキリもっと灰色がかって来た。....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
あんなことはやらないでしょう。ですから、戸口を壊《こわ》して侵入するつもりなら、体当りするとか、すごい道具を持ってくるとか、もっと大げさなことをやると思いますよ....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
一足飛びこんだ葉之助、ガッチリ受けて鍔元競り合い、ハッと驚くその呼吸を逆に刎ねて体当り! ヨロヨロするところを腰車、颯と払って横へ抜け、 「小野派一刀流五点の二....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
は、まだ希望をすててはいなかった。たとえこれが怪雲だとしても、これくらいのものは体当りでぶち切ることができるかもしれないと思っていた。そこで彼は、全速をかけたま....
怪塔王」より 著者:海野十三
になってしまう。すると、さがすのに面倒だ」 「は、こんどは何としても追いついて、体当りで撃墜したいものだと、私は考えております」 「うむ、俺も同感だ。俺はこっち....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
手に手をかけると、グッと押しました。 「オヤ、あかないぞ」 ウーンと力を入れて体当りをくらわせてみましたが、どうしたものかビクとも開かないのです。 「警部どの....
続堕落論」より 著者:坂口安吾
瞞ではないか。しかも我等はその欺瞞を知らぬ。天皇の停戦命令がなければ、実際戦車に体当りをし、厭々ながら勇壮に土人形となってバタバタ死んだのだ。最も天皇を冒涜する....
白痴」より 著者:坂口安吾
パン玉砕、そのサイパンから米機が頭上にとびはじめている。「焼夷弾の消し方」「空の体当り」「ジャガ芋の作り方」「一機も生きて返すまじ」「節電と飛行機」不思議な情熱....
淪落の青春」より 著者:坂口安吾
もとより正一郎はレーダーの威力を知っているから、この山奥へ逃げこんで、戦車に体当りの下界のモロモロの低脳どもを冷やかに見下していたのであるが、カメに虚をつか....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
ツル子はジッと考えた。もう、これ以上、我慢ができない。変に策を弄するよりも、体当り、サルトルのマゴコロに訴えるにかぎるのだ。さもなければ、悲しい思いの絶え間....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
腹を突こう」外れっこのない相手の腹。突嗟に思案した甚内が、下段に刀を構えたまま、体当りの心組み、ドンとばかりに飛び込んだとたん、「ガーッ」という恐ろしい真の気合....
特攻隊に捧ぐ」より 著者:坂口安吾
ろ平凡を愛しており、小さな家庭の小さな平和を愛しているのだ。かかる人々を強要して体当りをさせる。暴力の極であり、私とて、最大の怒りをもってこれを呪うものである。....
今年の抱負」より 著者:大倉燁子
い。 × それで、一つの物を書くとしても、今年は身体をはって、体当りでやって行きたいと思っている。虚飾やヴェールにかくれていい加減にお茶を濁し....