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「体得〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

体得の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
… 「十月×日 俺はだんだん馬の脚を自由に制御することを覚え出した。これもやっと体得して見ると、畢竟《ひっきょう》腰の吊《つ》り合《あい》一つである。が、今日は....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ちに徳に適ってるときその人は真に徳を会得しているといい得る。徳の知識が本性の内に体得されているがゆえに、自然のままの行がただちに徳と合するのである。真実の知識は....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
も到着する。見よ、その時、この隠れたる神の児達が、大地の下層より蹶起して、自己の体得し、又体験せるところを、堂々と証言するであろう。最初は細き谷川の水も、やがて....
諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
マリ当時の奇人連中は、京伝馬琴の一面、下っては種彦というような人の、耽奇の趣味を体得した人であったので、観音堂の傍で耳の垢取りをやろうというので、道具などを作っ....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
がもちいの如くに揺り出るのを見たせつなに、南無妙法蓮華経と高らかに唱題して、彼の体得した真理を述べ伝えるべく、立教開宗したのである。 彼は王法の乱れの原因を仏....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
けれども、 「我が兄弟健在なれ! 勝利を神に祈れ! 教主マホメットの威徳を我らに体得せしめよ! 全幅の敬意を我らは捧ぐ! 唯一なる神よ! 謀叛人を許すなく、マホ....
鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
って来たのである。第一巻九重篇だけでも、どうしてどうして素晴らしいもので、それを体得しさえしたら、どんな事でも出来るのだそうだ。 それを何うして手に入れたもの....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
急拵えの大道芸人 周作は優しく微笑した。 「どうだ甚内、この五寸釘を、練磨体得する所存はないか」 「なんのないことがございましょう。習いたいものでございま....
S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
いうでしよう。小学校の高学年では、学校給食を通じて、新しい食生活の精神と方法とを体得し、その知識と経験とを各自の家庭に持ち込むわけです。たとえそれが失敗しても、....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
は寝茣蓙代りに、その上へ寝た。そういうことをすることによって、亡父の悩みや悶えを体得したかったのである。そう、彼の父左衛門は、紙帳に起き伏ししながら、天国の剣を....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
Kの耳に顔を寄せていうのであった。 「実はね、僕は君のような真面目な、日本精神を体得した青年を探していたんだ。で、これはまアさきの話であるが、いや、現在でも決し....
日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
の文化はますます高度化されたのである。 神功皇后様、聖徳太子様の硬外交の真髄を体得した我国上古の遣外使臣達が、さまざまの形に於て同じく、我国独特の硬外交的行動....
金山揷話」より 著者:大鹿卓
に着かえて來た。その冬服冬外套も重苦しく感じないほど、私も北海道の寒さを昨日以来体得して来た。だが、さすがに霏々と降りしきる雪を見ては、北国へ来たという感慨もさ....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
当の仏教が勇ましく私たちに教え勧める処世法であり、先刻の禅僧といえども、この事を体得しなければ俗人に劣ると言わねばなりません。浮世を隠遁したり、誘惑を恐れて必死....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
識人は西洋人以上に功利主義に趨り、日本固有の道徳を放棄し、しかも西洋の社会道徳の体得すらも無く道徳的に最も危険なる状態にあるのではないか。世界各国、特に兄弟たる....